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16.改めて口にしたら、これもうおぞましいってレベルじゃないわねぇ

先ほどからおぞましい発言ばかりだけど、これが彼女等の通常運転なのでお気にせず……イノチホシケレバネ

「まぁとにかくそんなわけで、クラーラがクズにとっての実妹という真実をそのまま伝えると各所で大騒ぎになるから、それとなく匂わせる程度にしか話せなかったの。でもクズの頭に遠まわしな言葉は全く理解できないどころか、それらの言葉はクラーラとの仲を裂こうとするアーデルの仕業と思い込む始末になってね。おまけに愚王や取り巻きの貴族達もクズの言い分を信じ込んでるから……

 親友として言わせてもらうと、この件こそ鉄拳制裁で無理やりわからせるべきっと思って助言してたけど、アーデルは初対面時の件がよっぽど堪えてたのかそれは出来ないっと断固拒否。仕方ないからもうクズを自爆させる方向性にシフトしたの。

 結果として、クズはお飾りの王から地下牢でひたすら孕み袋に子種を植え付ける腰振りマシーンという悲惨な末路を迎える羽目となった事にわかってるのかわかってないのか……もしわかってて今の今まで手を出さなかったというなら相当性格悪いってことになるわね。くすくす」


 悪い顔……まさに悪女と言わんばかりな顔で笑うロッテン。そんな彼女の腹黒さは周囲も十分理解している。

 将来国のトップとなるであろうアーデルは腹芸が苦手という脳筋によくある直球タイプだ。バランスを取るためにも腹心は腹黒い方が理想的な事もあってか先ほどの睨み含めて特に気にすることなく、最初に質問した側近が平然とした顔で再度質問するのであった。


「ちなみにクラーラ嬢がクズの実妹という話はどれだけ知れ渡っているのでしょうか?

 私の場合、この話は父から公然の秘密として……国務に携わる者には知るべき事実としてこっそり教えてもらいましたが」


「昔は王妃様とその子飼いの側近貴族と王家や貴族との婚約を管理する教会の上層部ぐらいだったけど、先日クラーラが隣国ゴッドライフ領国の豪商の跡取り息子……影響力としては帝国の公爵クラスという帝国の皇帝ですら一目を置く家系との婚約が成立してからはそれなりに知れ渡るようなったわね」


「その婚約話は商業ギルドでも大きなニュースとして取り上げられてたな。まぁ本人達が自分で話して広めてたんだが……」


「俺も聞いた。ついでにいえばこの話を聞いた瞬間、大荒れになったクズの事も……目撃談によると『アーデルめ!!今までさんざんクラーラを虐げらるだけでなく愛のない結婚まで強要するなんて、奴は鬼だ!!悪魔だ!!!なんとしてでも救わねば!!!』っとある意味いつも通りの戯言をほざいてたとか」


 質問の答えに反応してか次々と気さくに話し出す面々。

 その空気はもう厳かな会議とかけ離れた低次元なのだが、司会進行役であるアーデルが絶賛トリップ中なのだ。

 立場上代理の司会進行役となったロッテンもあえて咎めようとせず、自身が把握してなかった新たな情報の回収に当たる始末。


「へ~ほ~ほ~そのクズの騒ぎは今初めて聞いたけど……。だからね。クラーラの婚約話を知ったからこそ、今回の断罪劇を計画したのね……」


「今は王妃様も宰相様も居ないという、逆断罪ざまぁ劇での定番パターンの条件そろってますからね」


「断罪劇ではなく逆断罪ざまぁ劇の条件まで満たされてる時期に事起こすって、あのクズはわかっててやってるのかどうか」


「わかってないんでしょね。まっ、話を統合するとクラーラの婚約成立に納得いかないクズは強硬手段を取る事になった。長年尽くした婚約者を排除して実妹に求婚するっという……クズはそれを『義姉から虐げられた挙句に愛のない結婚を強要された義妹を救った心優しい王太子』とか『真実の愛は身分の差すら乗り越える』とか言って自分の正当性をアピールするつもりだけど実際は……」


「王命によって決まった婚約を……長年尽くしてくれた婚約者に冤罪を吹っ掛けて断罪。その後はすでに婚約が決まっている実妹を権力でもって無理やり娶ろうとする実兄………」


「「「「「「「「…………」」」」」」」」



「…………改めて口にしたら、これもうおぞましいってレベルじゃないわねぇ」

なろう界隈でも屈指のクズの所業である。


まぁだからこそ報復のざまぁ劇もそれ相応に酷くなるんすけどね_(:3 」∠)_クワバラクワバラ

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