164.オレサマオマエマルカジリダァァァァァァァァァァァァァ!!!(SIDE:害虫貴族) ※ 害虫貴族の末路回(その2)
まんいーたー! ルパンダイブDA!!
“ソンナコトヨリメシヨコセ!!”
テキトー伯爵がありったっけの念を込めて壁の額縁に現れた少女?に叫ぶも、相手は自分の思い通りにいかない身体を操作して歩かせた。
頭では歩くのを拒否してるのに、なぜか歩かせられる。
全く思い通りに動かない身体に不満は募る。
それは周囲も同様。皆で「ブーブー」と抗議するが待遇は変化なし。
そうこうしてる内に見知った顔が鞭打たれながら謎の棒をグルグル回してる広場を見下ろせる通路へと出て、そのまま進めば広い空間へと到着。
そこでは様々な化け物が数匹ずつのグループに分かれて漆黒の羽根や尻尾を生やした悪魔の子供達の元に集まっていた。
一体何が始まるのかっと思っていると、先ほど額縁でみかけたあからさまにサイズが合ってない白衣を着た悪魔少女が能天気そうな悪魔少女と共に近寄ってくるのがみえる。
「おーきたきた。こいつらがサツマ博士の言ってた新入りかー」
「ミルちゃんそうだよ~。ただ、こいつらは元々が廃棄寸前な魂だったしもう失敗前提で新技術を試したもので、一応成功はしても未知数の部分が多いから実戦投入はまだ早いと思ってたんだけど」
「別に構わん。特にこいつ気に入った。せっかくだからこいつら全員まとめて面倒みるけどーいいか?」
ポンポンっと気安く頭を叩いてくる能天気そうな悪魔少女。
衝動のまま頭に噛みついて食いちぎりたいというのに、身体が言うことを利かない有様にイライラが募る。
これではまるでペットのようではないか。
「何を言ってるのかね?君達はペットではなく、奴隷だよ。そのために死神から大枚叩いて買ったんだ。
君達にはそれなりのコストをかけているのだから、せめて代金分はしっかり働いてもらわないと困るんだよ。だから、まずはこのミルちゃんの元で初仕事をこなしてもらおうか」
「博士の言う通りー今は私がお前達の主人だー私の命令には絶対服従だぞー覚えておけー」
“ソンナコトヨリメシヨコセ!!”
“ソウダ!!ダレガオマエノイウコトナンカキクカ!!”
“ワレワレニモジンケンガアルンダゾ!!”
「いや、二重の意味でもう人権ないじゃん」
「そーだなー。でも、この活きの良さからみてやる気十分とみたぞ。なら、トップバッターはこいつらでいいかー?」
「別にいいんじゃね?それよりオニオン君から通信来たよ。パーティーがまもなく開幕するから、出演者を順次送り込んでくれってさ。さっ、一番乗りがいいっていうなら」
「言われるまでもないぞーやろうどもいくぞーのりこめー!!」
自分の意思とは全く関係なく、ミルとか言う能天気な悪魔少女に命令されるがまま怪しげに光る魔法陣へと飛び込まされる元テケトー伯爵達。
闇の通路を抜けた先で彼等を出迎えたのは、姿は変わらずとも中身が異形と化していたデルフリと……
「な、なんだあれは!?」「なんというおぞましい姿……」「ば、ばけものだ!?」
理解の範疇を超えた異形と化していたテキトー伯爵達をみて、恐れおののく民衆達であった。
普通ならここは怒る場面だろうも、テキトー伯爵に浮かんだのは憤怒ではなく……
“ニンゲン……ウマソウダ”
暴食と称しても良いほどの食欲だった。
「さぁ我が配下達よ!!愚民達を殺せ!!この場を地獄に作り変えてやれ!!!」
「「「イーーーー!!!!」」」
デルフリが偉そうに命令を下したその瞬間、自由に……今まで全く自分の意思で動かなかった身体が自由に動くようになったのだ。
ならやることは一つ……
“オレサマオマエマルカジリダァァァァァァァァァァァァァ!!!”
食欲に支配されるがまま、丁度目に端に映っていた幼女目掛けて突進するも……
“だめだぞーおまえが食うのはあいつだー”
ミルとかいう悪魔少女が意識に介入してきて、ターゲットを無理やり変えられた
本来なら腹立たしいと思うところだが、食う事自体は止められなかったのだ。
ならば、命令通り変更されたターゲットを食おうと身体一杯に……
軟体になった身体を利用して大口を開いて襲いかかったら……
「下種めが!!この拳王オウラが貴様のような化け物をみて怖気づくと思うたか!!」
グシャー!!
“ギャァァァァァァァァァァ!!!”
ターゲットに指定されてた大男が放った拳で身体の半分が吹っ飛んだ。
仮にこいつをパックンチョできても、物理的な意味も含めて腹壊すに一票




