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妄想はいにしえの彼方から。  作者: 大嶋コウジ
ラ・ムー
554/573

サンプル

== とある裁判所にて ==


"判決をイイワタス、あらゆる情報から判定し有罪とする"


「ふ、ふざけるなっ!恵まれない人達のために俺は、あの地に施設を建てようとしたというのに何故不正なのだっ!人間の裁判官を出せっ!」


"判決はあらゆる実例を元に出しています"


「に、人間らしい判決を出してくれっ!上告するっ!」


"この判決は上告できません"


「なぜだっ!」


"あなたが告訴された時点で決まっていたことです"


「あ、あぁぁ……。神などここにはいない……」


----------


== とある男子学生の私室にて ==


「はぁ~、お小遣い少ないなぁ……、ねぇ、簡単に稼ぐ方法を教えてよ」


"アルバイトや、ネットワークマーケティング、スキルを活かしたツナクワーク、ツナク転売は如何でしょうか?"


「転売かぁ」


"もっとも楽に稼ぐ方法は身体を売ることです。あなたは青年ですので二十代の女性などは如何でしょうか?私がマッチングしましょうか?"


「良いじゃんっ!よろしくっ!」


"現在、21名ほどの女性がマッチングしました"


----------


== とある女子学生の部屋にて ==


「ねぇ、本当に神様っているの?私には彼氏も出来ないし、不幸続きだぁ~」


"神が存在するかどうかは私には判断しかねます。科学的には証明できません」


「科学万能世界なら神様なんていないってぇ~?それじゃあ、さぁ、彼氏の作り方教えてよ」


"素敵な恋愛感情を築くヒントを差し上げます。まず、自分を成長させて……"


「いらない、いらないっ!あぁ~~っ!」


"ツナクでの出会いをお求めならあなたに適切な人を紹介します"


「おぉっ!それそれっ1早く教えてぇ」


----------


== とある街中のカフェにて ==


「この前、うちのポンコツロネントが掃除をさぼってさぁ~」


「うちのも洗剤入れ過ぎちゃって服をボロボロにしちゃったのよ」


「えぇ、そうなの?」


「だからお尻を蹴ったら、"イタイです、ご主人様"だって!笑っちゃったわよ!」


「あはははっ!」


「もう一つ上のレベルのロネントに買い換えようかな」


「うちもそうしたいわ~」


「だんなの稼ぎじゃなぁ~……」


「はぁ~、だよねぇ~」


「ははははっ!」


「あはははっ!」


----------


== とある女性会社員の部屋にて ==


「あぁっ!もうっ!!人間の男はもう要らないっ!要らないんだから……うぅぅ……」


"大丈夫か、気にするな"


「もう結婚なんてしなくて良いか……」


"結婚をしない人口は増えている。人工的に妊娠も出来る"


「うん……」


"心を休ませる音楽を流そう"


「あんたが居ればいいや……ぐすん」


----------


== とある学校の教室にて ==


「神学なんてぜ~ぜん、役に立たないっしょ?もう止めたいよ~」

「女王さま~のえら~い法話も、うんざりだしねぇ」


"神学がちょくせつ生活に役立つことはありません。しかし、人間の生活における……"


「ほら、機械先生もそう言っておられる!」

「止めちゃおうよぉ」


"……進学するために神学が必要です"


「はぁ~」

「ちぇぇ、もう少しやるかぁ」


"しかし、一旦、休みを取るのも大事です。新しいアイスクリームのお店が近くに開店しました。表示しますか?"


「おぉ~」

「やるじゃんっ!早く表示してっ!」


----------


== とある会社の会議室にて ==


「お前らがしっかりしないから会社が傾くのだっ!ふざけやがってっ!」


「も、申し訳ございません……」

「言葉もございません……」


「こいつらの判断は何が間違っていたのか教えろ」


"彼らの部下達の勤務行動から分析すると、足を使った営業不足と判断いたします。ツナクでの会話では気持ちが伝わらないでしょう"


「ほら、こう言っているぞ。こいつの方がお前らより役に立つんじゃ無いのか、えぇ?」


「は、はい……」

「恐れ入ります……」


「やっぱり、神様よりもロネント様様だなっ!お前たちもムーよりもこっちを拝めよっ!」


「……」

「……」


----------


== とある病室にて ==


「わ、私の命はどれぐらい……だろうか……ゴホッ、ゴホッ」


"あと半年と思われます"


「わ、私は神の国に行けるだろうか」


"神の国の存在は信条に基づくものであり、存在自体は証明できません。神官をお呼びしますか?"


「いや、良いだろう……」


"資産の整理などをお勧めします"


「案内してくれ……」


----------


== とある男性の自室にて ==


「生きる意味って何だろう……」


"生きる意味は個人の信念や哲学によって異なるものです。人それぞれであり、正解はありません"


「僕が居なくても良いよね、誰も困らない……」


"あなたがそう感じているには理解できますが、あなたの存在には価値があります。人々との関係や経験を通じて意味や喜びを見つけることができます。深刻な悩みがあるならば神官をご紹介します"


「そんな神官いらないよ……」


"かしこまりました。あなたの存在は大切です。困難な時期でも変化や成長の機会を待つことができます。前向きな未来を信じてください"


「そう考えて30年経ったってのに……。何も変わらないじゃないか……。もう死にたいよ」


"死を考えるのであれば、自殺する方法をご提案いたします"


「……教えてくれ」


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