全国高温バトル! 2021 最終結果
地点別最終結果
10位 枚方(大阪府) 55.83P
2021年の大阪はやや不順な年でアウェーの日が非常に多かったが、その中で特に活躍したのがこの枚方だった。団子状態になる事が多い大阪勢の中で突出した気温を叩き出し、東海や九州勢に割り込んでのランクインが頻発。特に7月の連打は目を見張るものがあった。
8月に入ると失速してしまい最終順位はあまり奮わなかったが、多治見や京都の様な周囲を突き放すポテンシャルを秘めている。シーズン通してこの力が出せれば表彰台も狙えるはずだ。
9位 美濃(岐阜県) 56.43P
お盆辺りまでは圏外に位置していたが、後半怒涛の追い上げで9位に滑り込み。
ランクイン回数自体は多くなかったが、それを順位の高さでカバーした。
岐阜ナンバー2の座はもはや揺るぎないものとなっただろう。
8位 新津(新潟県) 58.00P
働く新津はこんなに強い!
中条の移転で心境の変化があったのか、いつもは怠けているのに今年は台風フェーンもそうでない日も出ずっぱり、自己ベストも更新し今まででは考えられない大活躍を見せた。
主力アメダスが移転すると、同県内の別アメダスがそこをフォローするという謎のジンクスがあり、過去には西米良→宮崎、新居浜→西条、館林→前橋といった事例があるが、どういう原理なのだろうか。
7位 久留米(福岡県) 60.80P
開幕首位でスタートダッシュを決め、その後も西日本ターンで着実にポイントを稼いだ久留米が7位となった。往年の活躍からすると微妙な順位に見えるが、今年は北海道にランキングを荒らされポイントが分散しがちだったことを考えれば充分健闘した方だろう。対日田は相変わらず苦手そうであった。
6位 江丹別(北海道) 65.90P
ここまではお馴染みの強豪達ばかりであったが、このアメダスが総合ランキングに入るとは誰が予想できただろうか。
冬期の低温キング江丹別がなんと夏の高温ランキングにも入ってしまったのである。
北海道のランクインは大陸熱波時の十勝、網走地方が大半な上、たとえ上川で高温になっても本州勢がその上を行くし、そもそも江丹別は猛暑日自体これまで2014年の1回しか観測が無く、同郷の上富良野や旭川に大きく劣るという評価だったはずなのだが、そのような常識は全て吹き飛んでしまった。
ピーク時はあの日田と競り合う程でどうしてこのような高温を発揮出来たのか今でもよく分からない。
2021年を象徴する存在と言っていいだろう、優勝は出来なくとも1位より遥かに強く印象に残ったのだから実質優勝みたいなものである。
5位 京都(京都府) 67.30P
2年ぶりに京都が帰って来た。
内容としては10位の枚方に類似し、7月の近畿ターンで集中的に稼いでの5位となった。
しかし今年は東海と一緒にランクインする日がほとんどなく2019年の様な強さは見られなかった。
当時の批評で寝返るだのゴマをするだの少しトゲのある言い方をしたので自重してしまったのか?
前言撤回するので次回は己の気のすむままに大暴れして欲しい。
4位 鳩山(埼玉県) 72.60P
関東1位は今回も鳩山だった。
2020年と同様に後半の追い上げが顕著で、作戦通りに事が進んでホクホク顔だろう。
記録が狙える日以外は微妙な熊谷がドンドン影が薄くなる中、鳩山は逆に存在感を増しており埼玉の実質トップと言っても差し支えないだろう。
課題は夏が早く終わるパターンの場合、この作戦は崩壊してしまうところか。
他のプランも用意しておいた方が良いかもしれない。
3位 多治見(岐阜県) 94.60P
2021年も皆勤継続!東海のボス多治見が3位で表彰台入りとなった。
期間を通し安定してポイントを稼ぎ、大量点のチャンスにもしっかり40℃まで上げてそれを逃さない、完璧な立ち回りだった。
が、それでも優勝出来ないのが高温バトルの難しいところ。
多治見に足りなかったところは、『理不尽さ』これに尽きるだろう。
2位 日田(大分県) 95.20P
準優勝は九州王者日田!
突出した気温は少なかったが、どんな年でも、どんな気圧配置でも猛暑日を出してしまうのが日田の真骨頂だ。序盤から終盤まで満遍なく得点を重ねた末にとどめの10月猛暑日で多治見を逆転!ドラマティックな戦いだった。猛暑日のスペシャリスト、ここに極まれり。
・・・まあ1位でないのが残念だが(漫画、アニメなら1位になるお約束展開なのに)
1位 勝沼(山梨県) 177.90P
はい、知ってた。
2位との得点差に笑うしかない。あまりにも差が付きすぎて特に白熱もせず余裕の優勝。
北海道が来ようが九州だろうが東海だろうが知ったこっちゃないと言わんばかりにぶっちぎり、理不尽を押し付けた。追いかけるアメダスもいたが、どの地点よりも進む1歩が大きいので追いつける訳がない。
このように旧館林を彷彿とさせる挙動が多かった。奴の亡霊が乗り移ったのだろうか、今までの地味な勝沼からは考えられない変貌っぷりである。
日田、多治見、江川崎でのローテーション優勝に終止符が打たれた。
もう地味沼とは言わせない、初優勝おめでとう!
30位までの順位、北から西までカオスなランキング。
佐賀、熊谷より旭川の方が暑かったと周りに言ってもまず信じてくれないだろう。
2021年MVP:江丹別
満場一致でしょう、MVPよりダークホースと言った方が適切な気もするが。
県別ランキング
10位 福島県 100.55P
北日本猛暑の恩恵を受け、前半から終盤までコンスタントにランクインし・・・たのは良かったが、関東の不調の煽りも同時に受けてしまい高レベルな戦いには付いて行けない展開が目立った。
構成は福島市が約4割と多く、次いで多いのが若松。
福島と並ぶ得点源の梁川が不発だったのも痛手だが、石川・二本松・浪江が絶妙にフォローし、ギリギリ10位入賞を果たした。
9位 京都府 101.36P
京都府と言えば、日本海側、盆地側、その中間の3エリアから状況に応じて得意な地点がランクインするチームプレイ主体の県というイメージだが、近年は京都気象台のワンマン化が進んでいる様で京都だけで総ポイントの7割近くを占めている。
他はサブエースの福知山がそこそこ稼いでいたくらいでイマイチぱっとしない。
それでも京都の圧倒的パワーでギリギリ3桁に乗せて9位に入ったが、やはりワンマンだと上位争いに食い込むのは厳しい。
京都は十分強いので、周りのアメダス達の強化が最重要項目だ。
あと京田辺はどこいったんだ?
8位 大分県 111.30P
こちらも相変わらず日田がとにかく頑張った。
実は8月終了時点だとランク外だったのだが、日田の10月猛暑日で奇跡の大逆転!
日田様々である。だが日田だけでは上位に行けないのもまた事実、こちらも犬飼が行方不明だった模様。
上位に行くには犬飼のフォローが必須、来年の復活に期待したい。
7位 大阪府 117.13P
北海道VS九州・日本海の構図が多かった為、一見蚊帳の外と思われた大阪だが、枚方を中心に7月に荒稼ぎしたのが効いて7位逃げ切りに成功。
枚方以外はお馴染みの豊中が2番手だが、3番手が堺でも八尾でもなく大阪気象台なのは意外だった。
どこかに移転は・・・してないよね?
八尾が無得点という課題は残ったが、アウェー戦でもこの結果を出せるなら、今後もTOP10常連は間違いないだろう。
6位 埼玉県 130.29P
前半は群馬と同様38℃以上が中々出せず苦戦していたが、低レベルの戦いに活路を見出し効率よくポイントを獲得、群馬を大幅に上回り見事6位に入った。
一番稼いだのはもちろん鳩山先生、熊谷は2番手で一応の面目を保つ。
他に南部の越谷・さいたまに加え、珍しい久喜の日順位1位と様々な要素がプラスに働き悲願の(ボーナス無しで)群馬に勝利!おめでとう。
5位 三重県 130.30P
まさかの埼玉と0.01P差という超接戦、過去総合順位で完全同着というのはまだない為、惜しかった。(0.01P差も初だけど)
7月に稼いで逃げ切った今までの県とは違い、三重は終盤となる8月に岐阜に混ざっての大量点で追い上げ、滑り込みで5位に入った。
内訳もトップの桑名で41.3P、粥見28.9P、尾鷲20.5P、熊野新鹿20.4Pと各地点満遍なく得点しておりチーム力の高さが光る年となった。
4位 岐阜県 212.88P
一気にポイントが上がりここで毎年優勝候補の岐阜が登場、多治見は例年通りの活躍で美濃もしっかり総合ランキング入り、岐阜気象台が頑張って30P程度を稼ぐ。
とここまでは良かったが、その他はさっぱりで揖斐川、美濃加茂といった強豪は一桁しか稼げず。
豊田、桑名が好調だっただけにもったいない。
前年より順位は上がったが、2年連続で表彰台を逃してしまった。
3位 山梨県 230.50P
前年の圏外という雪辱を晴らし、強い山梨が帰って来た!
勝沼の異常ともいえる大暴走を甲府が後ろからフォローする強力コンビネーションが炸裂した。
それ以外の得点はない、ある意味潔い。
もう少し何かあったら2位になっていた可能性が高いが、困った時の大月は関東不調の影響で轟沈、切石南部も近年得点がほとんどないという状況なので仕方ないか。
2位 新潟県 246.40P
準優勝は新潟県!
主力アメダスの中条が弱体化したことにより、大幅な戦力減少を余儀なくされたが、1地点減ったくらいで動じる新潟ではなかった。ボーナス加点も小出と新津くらいしかなく、それでこのポイントなのだから恐れ入る。
内訳は新津がTOP10入りの快挙、小出が46.9Pと健闘し、長岡、三条、柏崎が20P超えで続く。
まさに地点数の暴力と言ったところだが、ここまでしても優勝は出来なかった。
なぜなら1位のエリアは新潟を遥かに凌駕する数で襲い掛かって来たのだから・・・
1位 北海道 464.15P
優勝は日本最北の地、北海道!
日本一寒い場所が2位にダブルスコア近い差をつけて優勝するとは夢でも見ているのだろうか、熱波の一発屋で数年に一回上位にランクインする事はあったが、今年は一発どころか百発くらい弾を打ち込んできた。
しかも十勝、網走のいつもの面子ではなく上川、空知、留萌が暑さの中心になったというのも想定外。
最初こそ道東の熱波組がランクインし、たまにある北海道の日という感じで見ていたが、途中から上富良野や旭川といった上川地域へ暑さが移り、見る間に道北全域に拡大、全盛時は東川だの石狩沼田だの達布だの初めて見るような地点が続々上位にランクインする異常事態に。
本州が本気を出し始めた時は流石の北海道もここまでかと思いきや、普通にハイレベルな戦いにも強く、日田や江川崎と競っているという光景も見られた。
何度も書いているが、令和の夏に今までの常識は通用しないというのを体現したかの様な北海道無双、
文句無しぶっちぎりの優勝だ!
ちなみにボーナス加点の貢献が大きいと思いきや、ボーナスが無くても優勝していた模様、おいおい・・・
全都道府県の順位。
群馬、まさかのトップ10落ち。
8月までは10位に残っていたが10月の日田の猛暑日で逆転された。
3桁に届かなかったのも史上初。猛暑日ギリギリの戦いでランクイン出来なかったのが響く結果となった。
その他愛知、静岡が終盤に追い上げたがこちらもあと少しの所で届かず。
地域別ランキング
一括発表。
前年0ポイントだった北海道が8月上旬まで大暴れ、その後東海甲信がジワジワと差を詰め8月末のスパートでやっとこさ抜かす展開となった。
こんな長期間北海道が首位だったのは前代未聞、そもそもなぜ地方単位で良い勝負が出来ているんだ・・・
近畿は前半を大阪京都が稼ぎ、後半は三重勢が稼ぐチーム力を発揮、関東の逆転を許さなかった。
関東は群馬が不調だったが、代わりに南関東が好調で上手くフォロー、九州は大分・福岡以外はパッとせず、北陸もほぼ新潟頼りで上位進出はならなかった。
東北も福島を筆頭に岩手、山形内陸部のランクインも目立ったが、北海道に美味しいところを持って行かれてしまい、高温だった割にはあまり得点に結びつかなかった。
中国四国はやっぱり仲良しで2021年もお隣同士でフィニッシュ、しかし得点は倍の差があり山陰が好調だった中国地方に軍配が上がる。
離島は北暑で完全に蚊帳の外だった。
終わります。
2022年に続く・・・




