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全国高温バトル!  作者: 開かずの電車
全国高温バトル!2018
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【番外編】 熊谷と多治見の因縁

超低レベルな創作です、暖かい目で見てやってください(笑)

39~40℃台連発の状況に高温バトル実況会場は今日も大盛り上がり!

ちょいと休憩がてら、ここで実況と解説の雑談を除いてみましょう


「いや~しかし今年はすごいですね、去年は38℃台ですら数えるほどしか出なかったのに」


「逆に去年が不順気味だったんですよ、ただ猛暑日日数はそこそこあったのでポイントだけ見ると結構取れていますね」


「そういえば毎日の結果を見てて思ったんですが、熊谷と多治見は仲が悪いような文面をよく見かけるのですが、どうしてでしょうか?」


「あ~それはですね・・・・・お、ちょうどいいや、今日ランクインした寸止めクラブリーダー、名古屋選手から話を聞いてみましょう、お~い名古屋君ちょっといいかな?」


「んへぇ~・・・なんすか~、今日はなかなか30℃を切らなくて寝苦しいんですよ」


「ちょっとね、熊谷と多治見の因縁?について話を聞きたくて」


「あ、あの話ね、じゃまぁ涼しくなるまで暇つぶしも兼ねて話してもいいですよ」


「ありがとうございます、たしか熊谷と多治見は元寸止めクラブ(自己ベスト39.9℃)のメンバーでしたっけ」


「そうだよ、多治見なんて最初はすごい初々しかったのにな~、今じゃ見違えるほど成長しちゃって羨ましい限りですよ、あぁそうだ因縁の話だっけ、ビックリするかもしれないけど最初は結構仲がいい、というか多治見の方が熊谷を憧れの存在として見てたんですよ」


「えぇ~!?今や5人衆を手玉に取り、敵なし状態の多治見が!?」


「昔はね。多治見が入る前の年に熊谷が9月の日本記録を出したでしょ、今も多治見の課題になってるけど盛夏期じゃなくても高温を叩き出す熊谷の姿に憧れてたんだと」


「それじゃどうして今の状態に?」


「熊谷の記録を見てもらえれば分かるけど、熊ちゃん強さのわりに日順位1位が極端に少ないんだよね、要するに記録が狙えるような日じゃないと本気を出さない」


「そう言われてみれば・・・前回の熊谷1位の日も6月の日本記録の時でしたし」


「もっとも、本人はみんなから注目されると緊張して思うように力が出せないって言ってたけど、多治見にはそうは見えなかったようでね、ほら岐阜に金山ってアメダスあるでしょ、あれも結構記録狙える日じゃないとなかなかランキングに来ないから、それと被って見えたのかな」


「切磋琢磨して一緒に40℃を目指そうとしてるのに、そういう態度をされるとたしかに嫌ですね」


「それで段々と険悪なムードになっていって・・・そして2007年のあの日が来た」


「お互いに40.9℃を出した8月16日ですね」


「あれにもちょっと問題があってね、当時はアメダスと官署で計測の間隔が違ったんだよ、アメダスは10分間隔、気象台は1分間隔」


「多治見は10分値で40.9℃、熊谷は1分値で40.9℃でしたね、今の環境であれば多治見の方がより高い数値が出ていた可能性が高いです」


「だから並び順は自分を上にしろと多治見は主張したんだけど、残念ながら主張は通らず気象台の方が優先されて熊谷が一番上に来る事になった、これが決め手となって今のような犬猿の仲になったのかな」


「う~ん難しいところですけど設置環境は気象台の方が整備されてますからね~」


「そこからは後は知っての通り、多治見は今度こそ熊谷を完膚なきまでに叩き潰すと宣言して寸止めクラブ卒業後も努力を続け、今の地位に上り詰めたってわけさ。熊谷の方は6月の記録以外はパッとしなかったかな~」


「熊谷の記録は凄いのに四天王の一角止まりなのはちょっと気になってましたけどそういう事だったんですね、代わりに北関東は館林が牛耳ってましたね」


「逆に館林はいろいろ言われてたけど、勝つ為に手段を選ばない姿勢は多治見に好印象だったみたいで2人は良いライバル関係を築いてたね、それだけに今年の移転で弱体化したのはすごくガッカリしてたよ」


「館林がいなくなって王者が不在!どうなる北関東?そこからの熊谷日本記録達成は痺れました」


「あの日の多治見はガチで勝負しに来てましたね、周りが前日より記録が伸ばせない中唯一の40℃越え、多治見も凄かった」


「本気の熊谷とは中々戦えないからね、数少ないチャンスをモノにして11年前の戦いの決着をつけると意気込んでたな~」


「なんかこうして聞いていると多治見の方が主人公に見えてきますね」


「たしかに(笑)、けどそんなありきたりな展開にはならないのが高温バトル、最後は熊谷が飛び出して多治見と青梅に勝ち、見事日本記録を更新しました」


「そういえば試合終了後、多治見は熊谷に賞賛の拍手を送っていましたね、仲直りしたんでしょうか?」


「いや、それはないと思うな・・・ただ多治見は熊谷の姿勢が気に喰わないだけで実力は評価してるからね、試合後いつもこの感じで来てくりゃあいいのにってボソッと呟いてたなそういや」


「あ~あれですか、俗にいうツンデレってやt」


「おっと、それ以上言わない方がいいよ、多治見に熱中症にされるぞ(笑)」


「怖っ!・・・っともうこんな時間ですか、そろそろ次の試合が始まりますね。名古屋選手長い時間お付き合いいただきありがとうございました」


「いいよいいよ、こっちも話してるうちにやる気が出て来た!」


「そういえば今日名古屋に39℃予想が出てますがどうですか、念願の40℃クラブ入れそうですか?」


「いやまぁ40℃クラブは入ってもいいんだけどね、あそこ一発屋や老害ばかりだからさ、正直今のままでもいいと思ってるけどやっぱ40℃は行ってみたいな、西風を味方につけて頑張るよ」


「すごい特大ブーメランが刺さってるように見えますが気にしないでおきましょう、さぁ高温バトル2018、8月3日の戦いがいよいよ始まります!まだ日本記録のチャンスは残ってるぞ、頑張れ多治見!」




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