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美少女男子高校生の日常  作者: くろめる
第一章 春
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犯人の計画

*ー神崎 昂(かんざき こう)が攫われた少し後ー



念願の女神を手に入れた自分は、早速アジトに帰ってきた。

アジト、、いい響きだ。悪いことをしているみたいな気分になるな。

もちろん悪いことをしているのだが。


運転中に目を覚ませてしまわないか不安だったが、睡眠薬の効果は問題なかったようだ。

リモコンで開門し車を滑り込ませる。


車内の様子が見えないように、ガラスに手を加えているが、ここまで誰かに見られたらと思うと少々緊張した。だが、ここまで来てしまえばもう大丈夫だろう。。


折角手に入れた女神をそう易々(やすやす)と返すわけには行かない。

あとで存分に楽しむために、まだ何もしていないのだからな。

自分は美味しいものは後に残すタチなんだ。


敷地内に入り、そのまま地下へと進む。

地下の駐車場で車から女神を車椅子に載せ替えて寝室へと運び出す。


車椅子に乗せ変える際にちょこっとだけ女神の柔肌に触れてしまった。

ドキンと心臓が大きく跳ねる。

あああ、なんて罪作りな少女なんだ。もう少し、もう少ししたら美味しく食べてあげるからね。。

だから今はまだ我慢だ。。


そう自分に言い聞かせ、ぐっと我慢する。


自分の予定ではこうだ。


1. まず女神をウェディングドレスに着替えさせる

2. 着替えさせた彼女を思う存分フレームに収める

3. 目を覚ませた彼女を思う存分フレームに収める

4. 特設した敷地内の式場で愛を誓い合う

5. 二人で一緒にお風呂に入る

6. そして初めての夜へ


完璧だ。。完璧すぎる。

なので彼女に直接手を出すのは6番までの我慢だ。

・・いや、5番のタイミングでも少しくらいは、、いやいや、それでは自分の完璧な計画が。。

でもちょっとだぞ、ちょっとだけこう、アクシデントで触ってしまっても。。

しまった、それにはちょっと浴室が広すぎるな。くそう、もっと狭く作っておけばよかった。



ブツブツと考えながら、女神の寝室へとやってきた。

早速着替えさせたいところだが、自分がやってしまうのは流儀に反する。

かといって自分以外の男には指一本とて触らせたくはない。


・・・そうだな、アイツにやらせるか。アイツならば問題ないだろう。

自分の命令だ。嫌とは言うまい。


早速部下の一人に命じて、女神を真っ白な特注ウェディングドレスに着替えさせる。

時価総額300万程だ。別にケチったわけではないが、彼女のイメージにぴったりとあったデザインがその価格だったと言うだけの話だ。

世界に一つのオーダーメイドなのでうっかり破いてしまったりするんじゃないぞ。


30分程度で着替えと、ヘアメイク等が済んだ。


まだ女神は眠っている。

あああ・・・眠っている彼女も美しい。


気がつけば2時間近く、写真を取ることも忘れて見入ってしまっていた。

いかんいかん。彼女が目を覚ます前にフレームに収めなくては。


部屋に撮影用機材を持ち込み、セットアップさせる。

おい、そこのレフ板の角度が悪い、もっと、こうだ。・・そうだそう。まったく。何年自分の部下をやっているのだ。


まずはベッドで眠っている女神をあらゆる角度から撮影する。

正面から、横から、真上から、スカートの中が見えそうなやや下の方向から、

顔をアップで、腰を、脇の下を、お尻を、胸元を。


途中、んぅっ、という艶かしい声を出して寝返りを打った。

それによってより強調される胸元。


・・ゴクリ。


・・いいぞ!すごくいいぞ!!

いいね〜、こっち向いて〜、OK!バッチリだよ〜。いいねいいねぇ〜〜!!サイコーだねぇ〜〜!


一心不乱にシャッターボタンを押す。

夕飯も食べていなかったが、そんなことは頭からすっぱり切り離されている。

今はただ目の前の女神を美しくフレームに収めることしか考えられない。


室内にシャッター音だけが響いていく。

何千枚撮っただろうか。

そろそろ指が疲れてきたな。。


だいぶ夜も更けてきた。

続きは彼女が目を覚ました時にするとしよう。


自分は部屋から出て、監視室へと移動する。

そこでは部下が交代でモニターをチェックしていた。

一応釘を挿しておいたから、警察への連絡はないと思うが、万が一ということもある。

なので、女神の実家近くや、ヨヨポートのカメラの映像を映している。

夕方頃、彼女の友人らしきガキ共がヨヨポートでなにやらやっていたようだが結局何にもできずに解散したようだと報告があった。


ふん。ガキがそう簡単にここにたどり着けるわけがない。

お前たちには女神はすぎた宝石だったのだ。彼女は自分にこそふさわしい。


また、警察に監視カメラの映像をチェックされた時のために、今日の映像は削除し、代わりに用意したデータと差し替えるように命令してある。念には念を入れなくてはな。

まぁ、犯行現場の監視カメラを仕掛けているのはウチの会社なので、どこに死角があるかくらい熟知しているが。


一人満足に浸っていると部下がココアを淹れてくれる。

ほう、なかなか気が効くじゃないか。

興奮状態で気がつかなかったが、自分はかなり緊張していたようだ。

ココアを飲んで一息ついた瞬間、体が脱力していくのがわかる。

そして急激な眠気に襲われた。


ココアなんて久しぶりに飲んだな・・。

ふぁぁ・・。


このまま眠ってしまいそうだ。

まぁいい。今日は存分に楽しんだ。

ふふふ。明日も楽しみ。。だ。。










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