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人と神様の国取り合戦  作者: きりきりきりたんぽ
ダンジョン攻略
92/125

到着!

 魔力に余裕がある限り身体強化魔法でまっすぐ走った結果、1週間でイーストエンドらしき街にたどり着いた。っていうのも、


「……あれって街なのかな?なんか山?みたいな感じがするんだけど。」


「……そうだな。俺にもよくわからん。」


「「…………。」」


目の前には岩山のようなものがそびえていて、その麓にこれまた岩でできた門のようなものがあった。

しかもそれはここまで近づかないと見えないように霧で隠れていた。

……えー?これは街ではなくないか?

 ヒカリとシズクは何も言えずに呆然としている。

ま、まあ、行ってみないことにはわからないよね。

とりあえず門の所に行こう。


「……。誰もいないんだけど?」


「このベルみたいなのを鳴らせばいいんじゃないですか?」


「ああ、なるほど。」


 確かになんかベルみたいなものが受付の所に置いてある。


ジリリーン!


 うおっ!思ったよりもでかい音が鳴ったな。

耳が痛い(物理)。

 それが鳴り終わると、奥からゴソゴソと聞こえてきた。


「……すいませーん。お待たせしましたー。」


 喋り声からさっきまで寝ていたと丸わかりな女性が出てきた。

寝ぐせがすごいな。目元が隠れるくらいまで伸びている翡翠色の髪がぼさぼさだ。

服装は整っているけど。あれって多分冒険者ギルドの受付さんが着ているものと同じかな。


「ここってイーストエンドっていう街であってますか?」


「あってますよー。……もしかして、ダンジョン攻略にきた感じですかー?」


「そうですけど……。」


「おおー!久しぶりですよー!新しく冒険者がこのダンジョンに来るなんてー!」


 勢いよく飛び跳ねて全身で喜びを表現する女性(?)。

そんなに珍しいのかな?


「そんなにですか?」


「そうだねー。Cランクに上がる冒険者の数は減ってないんですがー、ダンジョンに来る冒険者の数は減っていますねー。ダンジョンを攻略しようとしてる人は固定化されてきてますねー。」


「そうなんですか……。ああ、これ許可証です。」


「ありがとうございまーす。確認させてもらいますねー。……はい。だいじょーぶです。

少し待っていてくださいねー。……よいしょっと。」


 ボサボサ頭が受付から消えた。それと同時に、


ゴゴゴッ!


 なんだなんだ!?いきなり地響きがっ!?

すると目の前の岩が少しずつ沈んでいっていた。

一体どうなってんの?

 そして完全に沈んだ後、その奥には鉄でできた扉があった。

そしてそれが少しづつ開いていく。


ギギギッ!


「お待たせしましたー。こちらにどうぞー。」


 扉があいたところにはボサボサ頭が立って、こちらに手をこまねいていた。

そのボサボサ頭に連れられて中に入ると、そこには冒険者ギルドの酒場のようなものが広がっていた。

そんな中でも一つ目立つものが中心にあるおおきな魔法陣だ。

そしてその奥に受付のようなものがあって、屈強な冒険者たちが並んでいた。

少し印象的だったのが、僕達が入ってきたのに誰も見向きもしなかったことだ。

冒険者ギルドだったらギルドに入った瞬間皆の目がこちらを向くんだけどな。


「じゃあ、案内させてもらいますねー。」


 ここの構造は円状で、大きく3つに分かれているらしい。

 まず一つ目は酒場と思ったところ。そこはは思った通りで、夕ご飯時になるとそれなりに賑わうらしい。

ただ、特別なとき以外お酒を飲むことはしないらしい。

そりゃね、酒飲んだせいで本調子じゃなかったなんて言い訳ができればいいけどできないだろうからね。

だからここでは普通に最近の成果とか倒した魔物について話すんだろうね。

 次に受付に案内してもらった。

ここでは、ダンジョンで倒した魔物の素材や見つけた魔道具を売るところらしい。

なんでもダンジョンで倒した魔物はそのまま残るってことがないらしい。

何かを残してそれ以外は消えてしまうんだとさ。不思議だね。

 そして、次に情報部屋。

残った3分の1の部分に当たるね。ここにはすべてのフロアの道や現れる魔物などの情報が載っている。

ちらっと見た感じ、最初の層にはスライム?っていう魔物がいるらしい。

なんかネチャッとしてそうだな。どうやったら倒せるんだろう?首がないからそこ斬れないし。


「で、最後にこの魔法陣でーす。ここに乗ってダンジョンに移動しまーす。

初めてであれば1層に、前までに何層か突破できていたら次の層に移動できまーす。

また、各層の奥にあるボス部屋を突破できたら転移魔法陣が出てきて、ここに帰ってこれまーす。

それまでは帰ってこれないのでー、受付で道具を買うことをお勧めしますよー。

ちなみにお風呂もちゃんとあるのでー、使いたいときがあったら言ってくださいねー。

私も普段は受付にいるのでー。

 では、案内はこれでおしまいでーす。何か聞きたいことがあったら受付で聞いてくださいねー。」


「ありがとうございます。」


「いえいえー、ではご武運をー。」


 そう言い残し、ボサボサ頭が去っていく。

……あっ!名前聞き忘れた!さすがにボサボサ頭じゃ失礼でしょ。

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