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人と神様の国取り合戦  作者: きりきりきりたんぽ
ダンジョン攻略
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神聖魔法って何ですか?

 終わりの大陸、ラストね。聞いたことないけど多分北の方にあるっていう小さい島のことかな。


「もしたどり着けば、お前は以前のように普通に感情の制御をできるようになるだろう。

まあたどり着かなければ治らないからあきらめるしかないな。」


「もしたどり着かなかったらどうなるの?」


「さあな。だが感情に振り回されて生きるのはとてつもない苦痛が伴うだろうな。

なにせ、感情の起伏が激しいとかってレベルじゃなくなるからな。

よくて異常者、悪かったら廃人になるだろう。」


 いや、めちゃくちゃじゃん。じゃあ、そこに行くしかないじゃん。

しかも1年っていうタイムリミット付き。なんの悪夢かな。


「どうやったらそのラストっていう大陸に行けるの?」


「全部のダンジョンを攻略することだけだな。

全部のダンジョンを攻略した証があれば、ラストに転移できる。

私もそうだったからな。」


「行ったことあるの?」


「もちろんある。そのことについて話すつもりはないがな。

ただ、一つ助言できることがあるとすれば最初のダンジョンを攻略するのが一番大変だ。

レベルが普通に足りていないからな。2つ目以降のダンジョンは割と簡単だ。」


 なるほどね。つまり最初のダンジョンをどれだけ早く攻略できるかで未来が変わりそうかな。

いやいや、そんな話をしに来たんじゃなくて。確かに重要だったけども、それだけじゃないんだ。


「そうそう、神話っていうのはあれだよ。なんか創造神とほかの神々が戦ったっていうやつ。」


「……ああ、あのことが神話になっているのか。

なるほどな。ならそれに関しても言えることはないな。

自分で探せ。そうすれば、自然と見えてくるはずだ。

お前が知りたいこともすべてな。」


「分かった。ありがとう。それと聞きたいことがあと二つほどあるんだけど。」


「そんなにあるのか。まあ、答えられる範囲であれば答えてやろう。」


 そう言って、マサムネは道場の床に正座で座った。

その目の前に座りながら、質問する。


「神聖魔法って知ってる?」


「……知ってる。はあ、やはりお前が勇者になったか。」


「?なんでそのことを?」


「この魔法を獲得できる方法はたった二つ。

1つは聖都だったか、に住む女王から借り受けること。

もう一つは勇者になること。

 なぜこんなに獲得方法が限られているかといえば、この魔法の特異性にある。

1つに、固有魔法を除いた32種類の基本属性魔法のうちで唯一神を冠する魔法である点。

2つに、……いやこれは言わない方がいいだろう。

 とにかくこの魔法はどの方面で見ても滅茶苦茶だ。

だから、使いこなしてみろ。使いこなせれば、かなり早くダンジョンも攻略できるはずだ。」


 なるほど。そんなに強い魔法なのか。

使い方とかは、自分で考えてみようと思ったけど知ってたりするのかな。


「ありがとう。……で、その、使い方とかも知ってたりする?」


「はあ!?知らんそんなの。自分で考えろ。

いいか?何事にも言えることだが、考えることをやめるな。とにかく自分で考えてみろ。

そして自分なりの答えをだせ。それが間違っていてもかまわない。

答えを出すっていうことが大切なんだ。」


「なるほど、確かにそうだね。ありがとう。」


「聞く前に少しくらい考えてみろ。まったく。」


 ……そういえばジークさんにもそういわれた気がする。

もしかして


「……ジークさんもここに来てたりする?」


「ジークか。結構前に来たな。最近顔を見ないが。

知り合いだったのか?」


「そうだね。剣の師匠だったよ。」


「なるほどな。見たことがある剣筋だと思ったらそうだったのか。

その几帳面というか、型通りというか、模範的な剣筋は。」


 ……なんか少しバカにしてる?まあ、いいか。それよりも


「魔法にもここみたいな場所あるの?」


「あるぞ。だがあいつは寝坊助で気分屋だからな。ここみたいに来たいときに来れるわけでは無いだろうな。」


「そうなんだ。」


 聞くことがなくなったな。あとはどうしようかね。剣聖技についてでも聞いてみようかな。


「……ん?おお、ちょっと待ってろ。」


 いきなりマサムネが立ち上がった。そして勢いよく手のひらを合わせた。


パチンッ!


 そして道場の床の一部から光の柱が立った。

その光が収まると、そこには一人の少女が立っていた。

長い黒髪をサイドにまとめていて、肌は色白っぽい。

顔立ちは整っているけど、それよりも着ている服の方に目が行く。

マサムネと似た服を着ている。

 パチっと目を大きく瞬かせると、


「マサムネ様ー!久しぶりです!会いたかったですよ!」


いきなりマサムネに抱き着いた。……誰だ?


「おお、お前は変わらないな、ヒナ。」


 ヒナというらしい。まあいいけどいつまで抱き着いてんだろ?


「ほら、そろそろ離せ。今日は二人ではないぞ。」


「……え?もしかしてジークですか?」


 そういいながらキョロキョロとあたりを見渡す。そして、その黒い瞳が僕を捕えた。


「……だれ?」


こっちのセリフだわ。

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