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人と神様の国取り合戦  作者: きりきりきりたんぽ
ダンジョン攻略
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マサムネとのお話

「ちょっと待て、神聖魔法って普通に使えるようになるのか?

聖騎士以外で使える人とか聞いたことないが。」


 え?っていうことは知らないって感じかな。


「すまない。力になれなさそうだ。

聖都に行けばもしかしたらあるかもしれないがそれも望み薄だろうな。

一番の近道は聖騎士に聞くことだが、彼らは教えてはくれないだろう。

なにせこの大陸で一番強いとされている人たちだ。そもそも会えないだろう。」


 あちゃー、じゃあ自分で探していくしかないのか。

まあ、それならそれでいいんだけどね。


「前にも言っていたが、なにか欲しいスキルとかはないのか?

結構種類があるから欲しいのがあると思うが。」


 あー、そんなこともあったな。どうしよっか。特にほしいものもないし。

これから何か必要になりそうなスキルってあるかな?

収納とかははヒカリの収納魔法とアイテム袋があれば十分だろうし。

防御はいいかな。よける方が得意だし。

じゃあ、そうなるとやっぱり攻撃とかのスキルか?

いや、でもまだ慣れていないのに新しいのに手を出したらダメだよね。

うーん、何かないかな。

……ああ、じゃあアレにしてみるか!





「レオ、結局なんのスキルにしたんだ?」


 アカサ商会から出てきたらもう夕方だった。

なのにまだアカサ商会の中にはたくさんの冒険者がいた。

依頼受けろよ。

一応アリスとダンジョンに行く前に何回か討伐依頼を一緒に行く約束もしてきたし、その時にトワ達と合わせればいいか。


「秘密だよ。神紙を使ったけど、まだ実際に使えるかどうかは分からないし。」


 そうなんだよね。神紙を使ったはいいものの、使い方がまだよくわからないんだ。

だからこれは何回も使って試していかないと。


「そういえばシズク、なんかよくわからないところ行けた?」


「ん?どゆこと?」


「いやさ、『魔の道を進むもの』から『魔の道を切り開くもの』に称号が変わってたでしょ。

僕も称号が似たような感じで変わってたんだけど、そうなるとなんか変なところに行けるようになるんだよ。だからそこに行けたのかなって。」


「うーん、まだいけてないんじゃない?そんな記憶ないし。

レオは行けてるの?」


「うん。

道場みたいなところだったんだけどね、確か剣のスキルレベルが一つでもMAXになったらいけるようになるって言われたよ。」


「そうなんだ。まあ、じゃあ行けたら一応知らせるよ。」


「分かった。ありがとう。」


 そうか、後でマサムネに聞いてみるか。

……あれ?なんか聞こうとしてること増えてない?

神話のことに、神聖魔法のこと、それに『魔の道を切り開くもの』っていう称号のこと。

まあいいか。断られたらあきらめよう。


 そして帰ってから普段通りの修行して夕飯食べて、今度は魔力切れの状態で動けるように修行して1日が終わった。いやー、今日も結構大変だったな。

今日使えるようになったスキルの練習もしてみたんだけど、結局使えなかった。

あ、一応マサムネに声をかけておかないと。



シャララーン。


 意識が夢の中に落ちたと思ったら、例の音がして道場に立っていた。


「また来たのか。どうしたんだ?」


 そして声のした方に立っていたのはもちろんマサムネだった。

それにしても冷静に見たら普通にかわいいな。ヒカリもシズクもかわいいと思ってたけど、上がいるとはね。


ヒュンッ!


 首元に剣が向けられていた。

……なんで?そしてどこから出したし?


「考えてることが顔に出ているといっただろう。少しは隠そうとしろ。

で、要件はなんだ?」


「ああ、聞きたいことがいくつかあってさ。

神話について今日聞いたんだけど、ムラマサは何か知らないかなって。」


「……神話?なんだそれは?」


 ムラマサは首を少し傾けながらそう答えた。本当になんのことだかわからないようだ。

それにしてもなんでそんな幼げな仕草が似合うんだろうな。

……おかしい、こんなこと普段だったら全然考えないのに。


「……お前もそういうやつだったのか?気持ち悪いぞ。」


「いや、普段だったらこんなこと考えないんだけど。どうしたんだろ?

……ああ、あの反動がこっちにも来てんのか。

ごめん。自分でもよくわからないんだけど、感情の制御ができなくなってるみたいなんだ。」


「……少し見せてみろ。」


 マサムネが僕の左胸のあたり、つまり心臓の上あたりに指をあてる。

そしてすぐに離した。


「……なるほどな。お前は感情の制御をしているものが壊れているぞ。

こんなのここで長く生きてきたが見たことないぞ。一体何をした?」


「前ブラッディ・ベアと戦っていた時かな、感情の力って言って伝わるかわからないけど、それをこれまで使った事がないくらい使ったんだ。『復讐者』と併用してね。」


「つまりお前は、感情の力をそのまま引き出せる術を持っているということか?

いや、あそこの生まれであれば別に驚くことではないな。確か心身統合だったか。

そういうことか……。」


「これってどうにかなるかな?」


「……感情の制御はかなり難しいんだ。だから、それを完璧にできるものは一人を除いていない。

この私でもできないんだ。部分的ではできてもな。

 そうだな……、このままであれば壊れきるのにかかるのはだいたい1年といったところか。

それまでにたどり着くしかないだろうな。もし何とかしたいのであれば。」


「どこに?」


「終わりの大陸、ラストにあるダンジョン、その最上層にいる創造神の場所に、だな。」

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