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人と神様の国取り合戦  作者: きりきりきりたんぽ
称号『復讐者』
56/125

今度はグレイ・ウルフ討伐 その2(完了!)

 あと2匹。

やっぱり、防御力も低いし倒しやすいな。

でも、この感じは


「っ!?」


 挟まれてるっ!?

っていうことはまあそりゃ、


「「ガウッ!!」」


 同時に来るよね。しかも運が悪いのかわざとそうしているのか、多少タイミングがずれてるな。

はあ、まあ魔力感知でどっちも認識できてるから対処できるけど。

片方の攻撃をかわして、もう片方の攻撃を剣で受ける。


「おっもっ!」


そのまま後ろに倒れこむ。


「レオッ!?」


 アントンの焦った声が聞こえる。まあそうだよね。

目の前にグレイ・ウルフの顔が見える。

剣はのしかかってくるグレイ・ウルフの前足に封じられてるし、当のグレイウルフは大きな口を開けて噛みつこうとしている。

どう見ても絶体絶命だけど、これも一応作戦通りなんだよね。


「ファイヤーボール。」


 僕はグレイ・ウルフの顔に直接ファイヤーボールを撃ちこんだ。

……結構魔力使うな。鑑定で見た結果MP50くらい使った。


「ワッフッ!?」


 威力の低い魔法でも至近距離で撃たれたら結構な威力みたいでのたうち回っている。

なんか毛に火がついてるね。

こっちはしばらく放置で大丈夫。

もう片方は……、


「バウッ!」


 まっすぐ攻撃してきたな。じゃあ、大丈夫か。

さっきと同じように、直前で躱して首を斬る。


ザシュッ!


うん、きれいに斬れた。あとはのたうち回ってる方も倒したら終わりっと。


ザシュッ!


「アントン。終わったよ。アイテム袋に入れといて。」


「……もう少し安全に戦え。心配しただろ。」


「分かった。次から気を付けるよ。」


「レオ、大丈夫ですか?なんかのしかかられていたみたいでしたが。」


「大丈夫大丈夫。あれも作戦のうちだから。」


「え?至近距離で魔法を撃つやつって作戦だったんだ?」


「そうそう。ちょっと前に魔法の使いかたを考えてたんだけど、多分魔物を倒すのには弱すぎるんだよね。

だからその分近いところで撃てばいいんじゃないかって思ったんだよ。せっかく『魔の道を進むもの』っていう称号があるんだから攻撃魔法も使えるようになりたいし。」


「そうなの?なら今度みんなで魔法の練習もする?毎日魔力循環とか身体強化の修行に付き合ってもらってばかりだし私はいいんだけど。」


「じゃあ、やってみようよ。アントンもするでしょ?」


「おう。少し離れたところにいる魔物に攻撃手段がないからな。レオみたいに走って近づこうにも盾が邪魔になるし、挑発程度でもいいから魔法も使えるようになった方がいいと思うしな。」


「じゃあ夕方の修行の時に魔法もやるってことにしよう。」


 そういえば、最近夕方に修行することが習慣になってきたな。でも、みんなもう十分すぎるくらい魔力循環出来ているような気がするんだよね。そろそろ身体強化も本格的に使い始めても大丈夫なんじゃないかな。それと一緒に魔法を教えてもらえばいいか。

 寝る前には魔力切れの状態になれるために魔力を全部使い切った状態で剣を振ってるけど、まだ全然慣れないな。そういえば、昨日ポーションって言うのを聞いたな。なんでも、HPやMPを回復させる薬みたいなものらしい。レベルアップでしか回復しないと思ってたから、一応買っておくべきなのかな。それに回復するなら、必要ないんじゃないかと思うんだけど。


「おい、あっち見てみろ。」


そんな若干それたことを考えてたら、アントンが声を上げた。

アントンの視線が向いている方を見てみると、


「「「うわぁ……。」」」


「助けてくれぇー!」

「こんなの聞いてねえよ!どうなってんだよ!?」

「そんなこと言ってないで走れ!逃げ切るぞ!」


 薄汚い恰好をしたおっさんが3人西の方からこちらに向かって走ってきていた。

……10体くらいのグレイ・ウルフを連れたまま。


「どうするの?あれ助けるの?どう考えてもおかしいんだけど。」


「……そうだな。見たところ武器もないし、商人でもないから街の外に出られるような人ではないと思うが。」


「では見捨てますか?私はそれでもいいと思いますが。」


「んー、でも一応助けた方がいいんじゃないかな。

そのあと話を聞いてから考えればいいんじゃない?」


「それもそうだな。今回は助けてみるか。

さっきと同じようにやるぞ。」


「「「了解!」」」




「で、あなたたちはどこから来たんですか?見たところ商人でも冒険者でもないようですが?」


さっきと同じ要領で10体の魔物を倒しきった。そうまったく同じ感じで魔法も使った。

そうしたら自分の魔法の余波で火傷した。なぜだ……。


「俺たちは西の方の村から来たんだ。いきなり村に魔物の大群が襲ってきたんだ。どうしようもなかったから、村を放棄して近くの村に逃げられる人だけでも逃がして、このことで応援要請を領主様にしに来たんだ。」


ピキッ!


 僕達4人の間に流れる空気が一瞬で変わった。

なぜなら、聞き覚えのあることが起こっているから。

これってさ……。


「…へぇ、つまりアレがまた動き始めたってことかな?」


「そうかもな。とはいっても今すぐってわけにはいかない。

3人を街まで案内するぞ。」

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