表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人と神様の国取り合戦  作者: きりきりきりたんぽ
称号『復讐者』
54/125

先輩冒険者との情報交換

「少年、ちょっとだけ待ってなさい。

エマはこっちに来なさい。ああ、その前にアリア、状態異常回復の魔法をかけなさい。」


「え?でもそれしたら酔いがさめちゃうんじゃない?」


「そうしろって言ってるんですよ。」


「えー、せっかく酔ったのに……。

まああとで飲みなおそうか。リフレッシュ、と。」


「飲みなおしたら意味がないでしょう。ちゃんと素面で話をしなさい。」


「はいはい。」


「じゃあ、早速詳しく聞きましょうか。オークロードを倒すのはかなり大変だったでしょうし。」


「そうだね。私たちもかなり苦労したし。」


「前衛が私しかいないからじゃない。」


「それよりも、エマはこっちに来なさいといったでしょう。さあ、どういうつもりだったのかちゃんと話してもらいますからね。」


「うえっ。ちょ、首つかまないで。」


ずるずるとエマさんが引きずられていく。

……何だったんだ?


「ふう、ごめんなさいね。エマは酔っぱらうと大変なのよ。」


「……それは、皆さんもでは?」


 困惑気味にヒカリが質問する。

おお、いいぞヒカリ!言ってやれ!


「酔っぱらうと無性に熱く感じちゃってね。

だいたいみんな酔っぱらうとこんな感じじゃないかな。」


「そうなんですか。

自己紹介が遅れました。Dランクのヒカリです。」


「私はDランクのシズク。」


「僕はDランクのレオ。」


「うんうん。私たちはさっきしたっけ?一応Cランクのアリアね。」


「同じくCランクのミラだよ。」


 Cランクだったのか。しかも多分話し方的に個人で。

そう考えるとすごいのか?……いやないな。


「で、どうやってオークロード倒したの?具体的に教えてー。」


「はあ、じゃあ少しだけ。」


……かくかくしかじか。


「なるほどね。でもよくオークロードの攻撃を躱せたね。あれ結構早いでしょ。」


「それは秘密だよ。じゃあ、あなたたちの時も教えてよ。」


「いいよ。っていっても、ほとんど定石なんだけどね。」


「そうだね。私たちがエマに回復と支援魔法を使って時間稼ぎをして、ソフィアが時間をかけて作った魔法を撃って倒したかな。確か。」


「そう。あの時の魔法はすごかったー。めちゃくちゃ大きいファイヤーランスだったね。

1分もかかってなかったっけ。」


「へー。一撃だったの?」


「そうだよ。あの防御力を貫通して倒しきったんだもんね。」


「ソフィアってさっきの人?」


「そう、あの背が小さいかわいらしい女の子だよ。あの白い髪も最高だよね。」


「普段もそんな感じでやってるの?」


「普段は私たちも普通に攻撃魔法で戦うけど、強敵相手だとやっぱりね。」


「やっぱりそうなんだ。

魔法ってよくわからないけど、僕もそれ撃てるのかな?」


「撃てるんじゃない?その代わりとんでもない魔力と時間が必要だろうけど。」


「スキルレベルが低いとやっぱりそれが大変よね。」


 え?いま結構すごいこと言ったような気がするんだけど。


「ちょっと待ってください。魔法のスキルレベルが上がったら魔法の威力が上がると聞いたのですが、それは違うんですか?」


 お、ヒカリも入ってきてくれた。

シズクも興味がありそうだな。


「結果的にね。レベルが上がれば、魔法を撃つのに必要な魔力が少なくなるんだから、それ以上に魔力を込めたら威力は上がるでしょうね。」


「それに、魔法はすごいのよ?

思った事が魔……。」


「ちょっと、待ちなさい。話しすぎです。

それを知るのはあなたたちはまだ早いでしょう。」


 何かももっとすごいことを言われそうな気がしたけど、まあ十分な収穫かな。


「ただいまー。めちゃくちゃ怒られたよ。

ごめんね、レオ。」


「う、うん。」


「次やったら禁酒しなさい。同業者に、しかも新人に悪がらみするなんて、まったく。

ああ、一応自己紹介しておきます。Cランク冒険者のソフィアです。

何かあったら言いなさい。今日のお詫びとして1回だけ無償で何か手伝ってあげます。」


「そうだね。今回は私が悪いし、当然のことだね。」


「ありがとう。」


ふう、何とかひと段落ついたかな。

お、アントンが帰ってきた。


「アナさんと話し合った結果、オークロードは売った方がいいって結論になった。

って言うのもな、オークロードの肉は領主様も食べるみたいだ。

だから、間接的に領主様にも俺たちのことが伝わるってことだな。」


「なるほど。めったに顔を出さない領主様に名前を知られているってだけで、アラ・デレチャのやつらも手を出せなくなるってことか。」


「それは一理ありますね。」


「じゃあ、いいんじゃない?お金にもなるし、安全にもなる。

そうすれば、多少目立っても大丈夫なんじゃない?」


「確かにそれもあるな。

じゃあ、アナさんにそう伝えてくる。」


 これで、もっと暮らしやすくなるかな。






「領主様。このようなものが庭に落ちていました。」


「なんだ?

……はあ、まだこんなことを考える愚物がいたのか。で、これは解決したのか?」


「はい、既に解決済みです。もうその肉が売られているようです。」


「そうか……。ギルドに行くぞ。ギルマスにアポ取ってくれ。この4人にもな。」

面白かったら、是非ブックマーク登録と評価をお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ