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Dランク冒険者の常識 その2

「質問はまだありますか?」


 う~ん、今のところもうないかな。


「ないですね。」


 アントンももうなかったか。ほかの二人もなさそうだな。


「では次に、魔物討伐依頼を受けるときの注意点です。まず、最初に魔物は自然発生します。なので、絶滅させることはできません。同時にいなくなることもないので、薬草採取などと同じで常時依頼という形になります。

 次に魔物の討伐中に関することです。ほかの冒険者が討伐中の魔物に手を出すのは禁止です。横取りしようとしても魔物を倒した成果はすべて最初に戦っていた冒険者のものになります。もしトラブルになったときは、冒険者ギルドに来てください。ただし、逃亡中の時は例外です。自分の安全を確保したうえで助けられるなら助けましょう。

 最後に討伐後のことです。倒した魔物はその冒険者のものになります。たいていの魔物は食用になるので、ギルドにもってきてくれれば買い取ります。もちろん自分たちで食べても大丈夫です。また、魔物の革や内臓も買い取り対象です。捨ててきてしまわないようにしてください。持ってこれない場合は、その場で処分してしまって大丈夫です。討伐した魔物は冒険者カードに書かれているので持ってこなくてはいけないわけではありません。」


 なるほど、倒した魔物はその冒険者のもので、かつそれは食用だと。…、孤児院にもっていけばごはんがよくなりそうだな。確か、ヒカリが収納魔法を持っていてから討伐した魔物を持って帰ることができそうだな。


「質問がなければ、今日はここまでになります。明日また冒険者ギルドで会いましょう。」


 その場で質問が思い浮かばないまま、お開きになった。







「おばちゃーん、来たよー。」


 途中で、アントン達と別れ、いつものおばさんの家にやってきた。みんなも雑用を受けるためにいつもの場所に行っている。


「はいはい。今日も元気だね。いつもどおり、庭の掃除を頼んだよ。もちろん…」


 おばさんはポケットの中から左目用の眼帯を取り出しながら、


「これを付けながらね。」


「やっぱり?」


「そうだよ。これも、修行だからね。ちゃんと意識しながらやるんだよ。」


 眼帯を付けたらやっぱり、何も見えなくなった。この状態で庭掃除するのは結構大変なんだよな。体の使い方を意識しながらやってみるか。


……………………………、………………………………………………。


 そういえば、冒険者カードに書いてあったLV0のスキルって何だろう?確か魔力放射と魔力感知だったかな。…文字通りだったら、魔力を周囲に放ってそれを感知するって感じかな。じゃあ、まずは体全体から体の外に魔力を出す。…できてるかな。ちょっと魔力把握で体の魔力が減ってるか確認しよう。…、うん、ちょっと少なくなってきてるから、できてるってことかな。これを維持したまま、それを感知できるようにしてみよう。……、お?指の先に何かある?まだ触れてないはずなんだけど。ちょっと伸ばしてみよう。

 おっ。雑草に当たった。…なるほど、これはできてきているのか。触れていないのにそこにあるのが分かったし。これの範囲が広くなれば、ジークさんが言ってた触覚強化につながるかもしれないな。よし、これを使いながら、全部やってみるか。


……………、………………………………、………………………………………………。


バチンッ!


「痛っ!?」


 いきなり叩かれた。多分おばさんに。


「魔力量に目を向けてみな。もう切れそうになってるだろう?」


 えっ。…あっ!やばい。もう球体が六分の一くらいしかない。

すぐに魔力放射を止めた。


「気づくのが早かったねえ。……、じゃああとは眼帯外してやってみな。ちなみに眼帯をしていた時間は昨日と同じだよ。」


 眼帯を外すと、庭の様子が目に入ってくる。四分の三くらい庭掃除が終わっていた。


「おお…。」


「昨日よりもよくできてるよ。体の使い方も少し良くなった。それに、魔力放射と魔力感知も多少はできるようになったね。この調子でこれからも頑張るんだよ。」


「うん。」


「じゃあ、残りも頼んだよ。」


「分かった。」


 魔力循環で流す魔力を制御しながら、庭掃除をしていた。そうしたらあっという間に終わった。かなり楽に雑草が引き抜けるようになったな。それに魔力循環も結構魔力量を制限できるようになってきたし、身体強化も制御できるようになってるかもしれない。帰ったらやってみよう。


「おばちゃん、終わったよ。」


「はいはい、お疲れ様。これは今日のお小遣いね。あと冒険者カードもらったんだろう?明日から討伐依頼を受けるかもしれないから、この剣もあげよう。」


「えぇ!?いいの!?」


 頑丈そうなのに、結構軽い剣を渡された。


「いいんだよ。あと明日からくるのは余裕があったらでいいからね。それと怪我はしてもいいけど、絶対に死なないようにね。死んだら誰も助けられないからね。」


「分かったよ。ありがとう!」




「…まったく、成長の速さは恐ろしいものがあるね。あのまま成長していけばジークも超えるかもしれんねぇ。まぁ、この街にいる間は見守ってあげようか。」

『復讐者』と『魔力放射』『魔力感知』はこの物語上、結構重要なものです。


また、一章は終わり次第修正に入ると思います。設定がガバガバだったので(汗)

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