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異世界から来た奴がモテモテチート過ぎてウザい  作者: 痛瀬河 病
最終章 誰もが欲しいものへ手を伸ばし、勝者は只一人
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君の力は

「……力の解放」


 もう一人の頂点が口を開いた。


「一度、お前と戦った鬼々にはわかる。その理不尽な力の正体は時間外(オーバー)労働(タイム)。お前とずっとそこにあったスキルだ」

「ほう」


 ルークの興味が鬼々の方へ移った。


「威力が変わっても同じスキル。鬼々の身体が覚えている」

「それを聞いて俺が『はい、そうです』と答えを教えてくれるとでも思っているのか? 俺はお前の先生じゃないんだぞ」

「知ってる。お前は臆病、怖がり、慎重。だけど、誰よりも感情的で口以上に表情に出ている」


 鬼々がルークを挑発する。

 ルークは短く舌打ちし言葉を引き継ぐ。


「そうか、そうか。で、だからどうした? 仮にそれが正解だとしてお前たちに何が出来るんだ?」

 

 鬼々は正解していた。

 ルークのこの恐るべき力は時間外(オーバー)労働(タイム)だ。

 それが最後の転生者の力により限界まで引き出されている。



【能力名】

 時間外(オーバー)労働(タイム) 

【LEVEL】

LEVEL10(神域)

【スキル詳細】

 認識しうる全ての生物から使用者の匙加減で疲労させることができる。

 奪った体力は己に還元される。奪った体力が己の100%を超えた場合、それはストックとして吸収され、本来の体力で成し得なかった力を得る。

(例・一週間眠らず休まず戦い続けられる)

死ぬほどの過労に追い込む場合は通常の体力吸収より時間を要する。



 かつて世界でもリオンの姉であるシオンただ一人にしか到達できなかったと言われる人間のスキルのLEVEL10。それにルークは到達していた。

 しかし、当然凡人のルークがそれに到達出来た理由は種がある。


 ルークが最後に呼び出した転生者は別世界の魔王だった。

 その魔王は人に取り憑く形を持たない魂だけの魔王。

 世界のどこかの誰かの心に取り憑き、その取り憑いた相手の能力を限界以上まで引き上げ世界を掌握させる。

 それ故に何度勇者が魔王を討伐しようともそれはあくまで取り憑いた肉体が滅んだだけに過ぎない魔王の魂は次の得物を見つけ、また次の魔王として世界を支配する。

 最後の転生者は前の世界でそのようにして生きていた。

 しかし、それも世界が形あってのもの。

 ある日、魔王のいた世界が終わりを告げた。

 世界は崩壊し、魔王の魂も消えゆく運命だった。

 

 その時、異世界(ナ・)転生(ロウ)にてこの世界に召喚されたのだ。


 魂だけの魔王は言葉を持たない、ただ人の理想と思想に惹かれ、取り憑き、世界に仇を成す。





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