表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界から来た奴がモテモテチート過ぎてウザい  作者: 痛瀬河 病
第五章 破滅と混沌の世界へようこそ
220/284

最大出力

 シオンが双思(オーバー)総愛(ラブ)のオーラを腕周りではなく背中に回し疑似的な尾のようなものを作り出す。


「第三の手、なんちゃって」


 手でも尾でもいいが、その全長は十メートル近い。

 一振り目でリオンを薙ぎ払い、二振り目は数十メートル先にいるリュミキュリテの方へ伸びていく。


「させるか!」


 間一髪でワンコがフォローに入るが、それでも威力は殺しきれていない。一瞬それた弾道も直ぐにリュミキュリテの方へ戻っていく。


「君が生命線なんでしょ。ちょっと面倒になって来たからしばらく寝ててね」

「しゃらくせぇ!」


 バレッタが双思(オーバー)総愛(ラブ)のオーラで出来た尾を脇に抱えるようにしてしがみついた。


「凄い力だね。負けちゃうかもね……お姉ちゃん以外なら」


 尾でバレッタを持ち上げると、次に振り下ろし地面に叩きつける。しかし、バレッタも一撃では沈まない。回復し己の限界までしがみつく。


「あはは、無限に遊べるね」


 それをシオンは面白そうに何度も何度も地面に叩きつける。


「回復追いつかなくなってない?」

「……まだだよなぁ」

「およよ?」


 バレッタのフォローに強華が、ワンコが、アレーニェ、ルークまでもがシオンの一撃を止めようと総出でシオンの尾にしがみついた。


「必死だなぁ。確かにその子潰されたらリタイア組の戦線復帰は絶望的だもんね」


 シオンは皆を煽り、その表情を楽しむ。

 苦しそうで、辛そうで、先の見えない絶望。


「……ん?」


 絶望が足りない。

 彼等の表情に絶望が足りない。

 シオンが違和感を覚えた時には遅かった。

 皆が総出でシオンの尾にしがみついているのはリュミキュリテへの一撃を止める為ではない。双思(オーバー)総愛(ラブ)の幾分かを分散させ、そこに縛り付けておくためだ。


「今ですです‼」


 ヨハネの声が響く。

 彼女のスキルは未来視。自身の攻撃を相手が避けられないタイミング、もしくは相手の攻撃を自身が避けられるタイミングを予見する。彼女はこの力で宗教団体『神の溝』を作り上げた。

 しかし、これは未来を操作するものではない。

 回避の方はともかく、自身の力が及ばなければ相手が避けられないタイミングなんていつまでも来ない。

 でも、それでも待った。

 この戦闘中とにかく身を潜め、仲間がシオンの力を削り、そのタイミングが来るのを待った。そして、その一撃を放つのはヨハネではない。


 彼は拳に全てを込める。


「……フルパワーだ」

 


【能力名】

 強点(ストロングポイント)

【LEVEL】

 LEVEL7

 ~次のLEVELまで、残り二百回、同攻撃で敵対者にとどめを刺すこと。

【スキル詳細】

 あらかじめ指定した自身の身体の一部に攻撃力の全てを集めることが出来る。

 これは時間の経過分威力が増加していく。

 指定箇所の体積が小さければ小さいほど威力の増加する時間も短い。

 Maxで本来のスキルを用いない攻撃力の百倍(百分間必要)まで威力は増加する。

 一日の使用回数、五回(二十四時間以内に五回を使用しつくした場合、次の使用までに二十四時間のインターバルと九時間以上の睡眠が必要)。



 彼もまた。仲間を信じ極力戦闘に参加せず、最低限のフォローだけでタイミングを窺っていた。

 ヨハネの予見した絶対に外さないタイミング。

 そして、ゴローが味方内最大値火力の攻撃である強点(ストロングポイント)を放つ。


「……これはやられたね」


 シオンはこの戦闘で初めて額に冷たい汗を伝らせた。


 次の瞬間、この世のものと思えない轟音がシオンに降り注いだ。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
本作をお読みいただきありがとうございます。
出来れば1ptだけでも評価を戴けると嬉しいです。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ