680話 【悲報・上位存在、ぽろぽろと真実を話す】
「彼らは、残念ながら魔法は苦手――だけども、MPがそもそも少ない種族だって、1発は光の矢で天の裁きを与えられる。みんな? ――君たちの親世代でやられた仕返しを、みんなで始めよう。それが、生き残って静かに仲間を見捨てながら機会を待っていた私たちにできる戦いだよ。……第2射、できる子は順次お願いね」
――――――ひゅんっ。
僕たちの頭上を――あ、魔力切れと思しき巨人さんたちが持っている弓が、光る弓じゃない普通のになってる――新たな矢が光の速度で飛翔していく。
その先を追うと、でっかい光の矢がひゅんひゅんと――現れたばかりで遠くからぼおっと炎で威嚇してきているらしい手下さんたちへと飛翔していき――どぉぉぉん。
『『『GAAA――――――!!』』』
――金色の光とともに、当たった周辺の部隊をそのままぽっかりと消し去っている。
「すごいですね」
「うん。彼らは小さな人間の居る世界で科学が発達しても――大砲と航空機が発明されようとも、第一線を築ける力を持っていたからね」
「へー」
よく分からないけども、とにかくすごいらしい。
そうだよね、今来ている人たちよりもずっと小さい巨人さんたちですら、僕を見つけたばかりのおじゃるさんから体を張って僕を守れる程度には力があって――頼れる、とても強くて優しい人たちだったんだから。
【しゅごい】
【魔王軍を、一瞬で】
【遠目でも陣容に穴が空いてるな】
【でもすぐ埋まっちゃうよ?】
【こっちもすごいけど、魔王の手下の数もすごいからな……】
【そんなことよりも】
【巨女のおしり】
【巨女のおっぱい】
【巨男の股の膨らみ】
【えっち】
【えっち】
【妄想でしかなかった、こんな存在に丸呑みにされたり踏み潰されたりすることが……】
【次元を越えたなら実現するかもと思うと……】
【ふぅ……】
【ちょっとワープ航法を模索してくる】
【今!! 神話級の!! 戦い!!】
【草】
【ほんと、もうやだこの人類】
【誠に地球人類がバカでボケカスでごめんなさい】
【ゆるして】
【草】
【でかすぎる存在に混乱してるだけだから……正直興奮しましたごめんなさい】
【草】
【ていうかアルちゃんがぽこぽこと当然のように語る神話がやべー】
【それに対して知らないか興味なしなハルちゃんの気の抜けた返事もやべー】
【草】
【ハ、ハルちゃんは興味ないことはほんっとどうでもいいタイプだから……】
【さっきの演説、半分くらい聞いてなかったもんねぇ……】
【ああ、るるちゃんの文字通りのかわいがりとかくしまさぁんのお説教とかと同じくらい興味なかったのね……】
【子供って興味ないとマジで聞いてないからなぁ】
【それ、うちの子供のことだ……】
【それ、私が子供だったときのことだ……】
【草】
【リリちゃんのすんすんもまったく気にしてないレベルだったし、ハルちゃん、いろいろ鈍感すぎない?】
【今さらでは?】
【ご本とお酒以外には本気で興味ない系ロリだぞハルちゃんは】
【それ言ったらノーネームちゃんのセクハラも……いや、ちょっと前におこだったか】
【相違】
【愛情表現】
【♥】
【ふぁっ!?】
【草】
【ノーネームちゃん!!!】
【あー、アルちゃんとこっそり企んでた作戦が動いてるから余裕なのね】
【なるほど】
【巨人族の神族?がこんだけ来たらなぁ】
【ハルちゃんが現れたときの、あのでかすぎる宇宙砲塔並みの戦力だもんなぁ】
【え、でもこのサイズ……さすがに純血?っていう大きさの混じってない?】
【どうだろう】
「あ、純血はみんなやられちゃったから居ないよ。私たち神族とのハーフとかクォーターとかばっか。ほら、君たちみたいな人間でも結構サイズ、ばらけるでしょ? そんな感じ」
「そうなんですか」
姉さんが知識を披露してくれる。
ということは、僕が広いダンジョンで出会った巨人さんたちは……小さい部族とかなのかな?
地球程度の規模でも人類は結構、遺伝子と食事だけで背丈が変わるんだ、それがすっごく広い世界の規模ならエコで省エネな巨人さんたちもでてくるよね。
【!?】
【草】
【急に話しかけられてまたびびったわ】
【そうだった、アルちゃんもこっち見てるんだった】
【相変わらずにフットワーク軽すぎる女神様たち】
【でもそこが?】
【しゅきききききききき】
【ノーネームちゃん!!!!】
【草】
【アルちゃんにも反応するのか、この姉妹百合っ子め……】
ひゅんひゅんっ――――――どぉぉん。
次から次へと、でかいといってもいろんなでかさのある人たち――巨人さんたちが。
あ、中には彼らの中だと小人さんに見えても、たぶん僕がちょっと前に会った、あの巨人さんたちくらいのサイズの彼らが、矢を放ち終わった人から盾を構えている。
その数は……ほんの数十秒しか経っていないはずなのに――少なくとも数千。
数千の巨人さん部隊が、どっしりと構えている。
「純血の彼らは、あの倍以上のサイズだったんだ」
「そうなんですか」
「けれど、私たちと一緒にかつての決戦を戦ってくれた仲間たちは、みんな輪廻システムに戻っちゃった」
「そう……ん? 輪廻システム?」
なんだそれ……や、言葉の意味はなんとなく分かるけどさ。
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