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【2巻発売中】TSしたから隠れてダンジョンに潜ってた僕がアイドルたちに身バレして有名配信者になる話。~ヘッドショットロリがダンジョンの秘密に迫る配信~  作者: あずももも
24章 11年前と、僕たち

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653話 でかすぎるおじるさんと、「無理ゲー」

僕たちからすごく離れた場所の空間が割けて――いや、引き裂いて、魔王さんが出てきた。


あまりにも大きすぎて、距離感がなくって現実感もなくって。


まるで悪い夢で出てくるみたいに大きさが「バグ」っているような姿。

それとも比較対象がないから実感がないだけか。


いずれにしても……おじゃるさんは、あんまりだった。


「……ははっ」


思わず、笑いがこみ上げる。


――こんなに、生き物として強いんなら……そりゃあ世界征服とかしたくなるし、簡単にできるよねって。


「……こ、これほどの位階に達するまで、一体幾星霜を……」


がくがく。


気がつけば、服は着てくれたものの僕にへばりついているくっころさんが、震えている。


……そういえばくっころさん、今はもう僕たちと同じで1回死んだらそのまま死んじゃうんだっけ。


「神族の発生――それと同時期に生まれしが、朕らよ。戦を指揮し、最も貢献せしが、朕である」


「っ! ……つまり、先の大戦の終盤、神族の中でも古く巨大な存在を討ち滅ぼしていたのが……!」


「朕である。畏れるが良い、当時を知らぬ幼体よ」


くっころさんが、子供。

そんな風に言えるくらいに、おじゃるさんは昔から居る存在。


【やべぇ】

【え、おじゃるってマジでやべーやつだった……?】

【下手すりゃ宇宙の最初期に産まれたレベルのバケモンだぞ】

【しかも数千年前に、ハルちゃんたち神様を……】

【じゃあ、今までのって】

【手加減ってレベルじゃないくらいに……】


『――女神よ。是が、最後の情けだ――降伏せよ』


おじゃるさんの尻尾までが、ようやくに世界の裂け目から出現し終える。


……その尻尾をひと薙ぎするだけで、僕たちなんか一瞬で消し飛ぶ。

それを、その「存在」する感覚だけで――理解させられるんだ。


『朕は、神々を滅ぼした後に後悔したのだ。――好敵手の完全に無き世界に、朕は孤独だと』


きっと、口を開いただけで――巨大すぎる物体が移動しただけで、周囲はばらばらになる。


そのせいなのか、彼は口を開くことなく語りかけてくる。


『……だが、ここにはまだ残っていた。そして貴様は――いや、礼を失した。名を』


「……ハル、です」


『ハル――美しき、名だ』


【理性的な魔王とか怖すぎ】

【こわいよー】

【ようやくハルちゃんのことを真っ正面から見た形か】

【本体晒すまで追い詰められたからこそ……】

【好敵手――ライバルって言ってるもんな】


空間が沈む感覚。

遠いのに近くて、近いのに遠くって。


けども……相手が対話を望む以上、僕も応えなきゃならない。


「おじゃるさん、あなたの名前は?」


『朕ら魔の者は、その種族と位階で呼ばれる――故に、この世界の「魔」の「王」――「魔王」である。他の自称の存在ではなく、正しい意味での唯一の存在である』


ただひとつの頂点だからこその、存在への敬意を込めた呼び名。


王、皇帝、帝王――古今東西、完全な頂点に君臨した存在は、その敬称だけで誰にでも伝わるもの。


『女神ハルよ――朕の傍に存在せよ。それ以外に求める事柄は一切に存在しないことを、契約魔法で相互に契約しよう。ただただ、将来朕を屠る可能性のある好敵手として、存在せよ』


「……それは、僕の大切な人たちのことも含みますか。やっぱりやめたって、気分が変わったからって手を出さないですか」


【ハルちゃん……】

【ハルちゃん、「外の世界」に出てからそればっか……】

【ハルちゃん自身のこと、最初っから気にしてないよな】

【Gだったくっころのときもそうだったし……】


譲れない、ただひとつの条件。


僕はどうなっても良いけども、みんなへは手出しをしない。

それだけを求めて、ここまで戦い抜いたんだから。


『約束しよう――この世界は統べるが、その道中でハルの守護せし世界は、ハルに委ねようと』


――おじゃるさんの手元に居れば、僕とみんなへ、ひどいことはしてこない。


それを、契約魔法っていうのでお互いに約束する。


「――姫はご存じかも知れませんが、改めて」


ぼそぼそ。


震えは止まったみたいだけども、手の先や足の裏が冷たいままのくっころさんが――だって全身で張りついてきてるんだもん、ノーネームさんみたいに――耳打ちをして来る。


「契約魔法の効力は、縛る対象者の魔力に依存します。……ですので、姫――ハル姫の現在の魔力量では……」


『――誇り高き魔の王が、破るとでも? 小娘よ』

「姫への不届きな気持ちで破ることが可能だと進言しているのです、魔王よ」


『……何故人間などになったかと思っていたが、その理由は神族に仕えることか』


「すべてはハル姫のために。――彼女への贖罪も込めて」

「……くっころさん」


【くっころが……ハルちゃんの味方を】

【ああ、元敵だからこそ、おじゃるの思考を先読みして】

【すごい】

【ちょっと泣けてくる】

【分かる】


【これまでさんざんにハルちゃんがほしいって追いかけてきていたのに、今やハルちゃんを守るために立ち向かっているんだもんな……】


【※ついさっきハルちゃんにジト目で見られて奇声を上げてました】


【あっ】

【草】

【お前!!】

【でも事実じゃん?】

【そうだけど……】

【なんでも事実を言えば良いってわけじゃないんだバカ!!】


「おうえん」「したの【☆☆☆☆☆】→【★★★★★】」「ぶくま」「おねがい」

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― 新着の感想 ―
サブタイトルがおじるさんですー
注:この作品はコメディです って書いてある(書いてないw)からでーじょーぶだなんとかなる! ...なりますよね...?
うーむ、おじゃるさん油断も隙もない 契約結んだところで魔力差で縛れないんじゃあ契約の意味ないしなぁ どうやってこの詰みに近い盤面をひっくり返すか楽しみです!
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