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オルタナ外伝ーアルトレア物語ー  作者: 絃芽こう
1学年 新しい学校生活

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13 皆でプール

今日私達は、サヤカに連れられて学校から少し離れた場所にあるレジャー施設へとやって来た。


「へぇー。こんなに大きいプールもあるのね。」

初めて来た屋内プールでは、この前お店で見た水着と言うものを着て、泳いだり遊んだりしてる人達が沢山いた。


「あたしも学校のとか、市民プールは行ったことあるけど、ここまででかいのは初めてだな。」

「ここに来るのは、わたしも初めて。さすがはベネウッド、こういう施設もでかい。」

「ほ、本当に皆水着を着ている…。」


プールエリアの入り口で辺りを見渡していると、後から入ってきた皆がそれぞれに感想を呟く。


「今日は、わたしが皆に、遊び方を教える。とりあえず、水着に着替えに行こう。」

私がその場で止まっていると、こう言った施設の経験がありそうなサヤカが先導してくれて、私達は皆で彼女に着いて更衣室へ向かう。




「メリッサちゃんもレアちゃんもお腹の見える水着にしたの!?」

「あの店にサイズが合うのがこーゆーのしか無かったからな。」

「私は、動きやすい方が良かったんだけど、遊びに行くって伝えたら、お店の人にこのタイプの方が良いって言われて。」


水着に着替えていると、隣でレイナがびっくりしたような声をあげる。

店員と相談したとは言っていたが、彼女は露出の少なめな、セパレートタイプの水着を選んだようだ。


「別に、遊びに来ただけだから、どんな格好でもいいけど、その、無駄に付いた脂肪を、見せつけるのだけは許せない。」

そう言いながらレイナの隣では、ワンピースタイプの水着を着たサヤカが、メリッサの胸を睨み付けていた。




「サヤカちゃん、その手に持っているのは何?」

更衣室から出ると、レイナがサヤカの持ち物に気づき、

ビニールで出来た何かの正体をたずねる。

それに対して、気分が上がっているのかサヤカが珍しく饒舌な様子で答える。


「これは、人類が産み出した文明の利器、浮き輪。」


彼女がそれを広げると、輪っかの形をしたペタンコなものが出てきたが、それを見ても何の道具なのか思い付かない。


「その浮き輪は、どういう風に使うものなの?」

「これがあれば、泳げない人でも溺れずに水場で遊べる。」

「とてもそれを使って浮けるようには見えないけど。」


サヤカによると、その浮き輪とやらはそのまま使うのではなく、空気穴から空気を入れて膨らませることで本来の形になるらしい。


「と言うわけで、ここから空気を入れて。破裂させたら許さない。」

「そ、そんな無茶な~。」

「まぁ、今のメンツだとレイナがやるのが一番安全か。」

「私も風魔法は使えるんだけど。」


浮き輪に空気を入れるための場所もあると言うのだが、サヤカは並ぶのが面倒臭いと言い、レイナにその役目を押し付けている。

悪気は無いのだろうが、2人の言葉に私は少しだけ不満を漏らす。




「うわわ~。この浮き輪本当に浮かぶよ~。凄~い。」

空気を入れ終わると、私達は流れのあるプールに案内された。

最初はサヤカが浮き輪を使って流れにのり、私達はその回りを泳いでいたのだが、彼女の様子を見ているうちに自分たちも浮き輪を使いたくなり、順番に貸してもらって泳いでいた。

そして、私達が使っている間、流れに飲み込まれないようにするためか、サヤカは浮き輪の後ろをつかんで泳いでいた。


「ずっと浮き輪にしがみついているけど、もしかして泳げないのか?」

「わたしはひっくり返らないように支えているだけ。他に意味はない。」


メリッサに指摘されたサヤカはそう答えるが、私はそれが本当なのかわからないので、気にしないで泳ぎ続けることにした。


ある程度満足すると、次に私達は人工的に波を起こしているプールへ向かう。


「このエリアは、深いところで足が届かないから、浮き輪は渡さない。」

「そうだな。確かに波もあるし、ひっくり返らないように後ろから支えてやろうか。」

そのエリアに着くなりサヤカはそう言う。そして、そんな彼女をメリッサがからかうが


「お前は信用出来ない。なんだかんだで優しいレアに支えてもらう。」

「ちょっと、なんで私がそんなことをしなきゃいけないのよ。それに、私は別に優しくなんか無いわよ。」


何故かこちらに飛び火して来る。


「メリッサはふざけて落としてきそう。レイナは1人で勝手にどこか流されそう。ならばレアがわたしを支えるしか無くないか?」

「なんで誰かがあなたを支える前提なのよ。」


私が断ろうとするとサヤカがそんな風に2人のことを言うので

、溜め息を付いて波に当てられながら、しぶしぶ彼女の方へ泳いでいく。


「文句を言いながらも、最後はお願いを聞いてくれる。やっぱりレアは優しい。」

「あなたが頑固すぎるだけでしょ、全く。」

「や、やっぱり私が支えてあげようか?」

「泳げないなら素直に言えば優しくしてやるんだけどな。」


再びメリッサはサヤカの事を馬鹿にすると、彼女の足が届かない深いエリアまでスイスイと逃げていく。


「わたしはちゃんと泳げる!!」

サヤカはそう言うと、浮き輪をきちんと体に嵌め直して、バシャバシャと音を立ててメリダを追いかけていってしまった。

そんな2人の後ろ姿をボーっと見送っていると、レイナに隣から話しかけられる。

「レアちゃん、プールって楽しいね。」


その後も私達は、色々なエリアをめぐって一日中遊び、くたくたになって寮に帰るのだった。

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