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3.完結ブーストは、トップページが全てじゃないよね。

 長編詐欺が完結ブーストを阻害しているという主張ですが。そもそも完結ブーストというのは、表紙に載っている間だけ閲覧数が増えるような、そんな現象を指して言う言葉ではなかったと思います。


 私の記憶にある「完結ブースト」というのは、以下のような現象でした。


①完結したタイミングで、最後まで読んでくれた人が評価をしてくれる。

②完結したタイミングで、最後まで読んでくれた人がおめでとうと読了ツイートしてくれる。

③完結したタイミングで、最後まで読んでくれた人がレビューを送ってくれる(こともある)。

④完結作品を探して読む人が一定数いて、その人が作品を読み始める。

⑤それらの人たちの行動により一度に評価されて、ランキングに載ったり順位が上がる。

⑥それによってさらに読者が増えて評価が増えて……


 昨今は「完結まで待たずに評価しろ」という声が大きくなりました。なので、①の「最後まで読んでくれた人が評価をしてくれる」ことは、相対的に少なくなった気はします。でも、今でも完結するまで評価しないという人、今でも結構いると思います。


 物語を完結して、まず最初に反応してくれるのは「完結作品を探す人」ではなくて「連載作品を心待ちにして、最後まで追い続けてくれた人」だと思います。そういった人たちのことを無視して完結ブーストを語ることはできないと思います。


  ◇


 そもそも、短編小説を普通に投稿すれば、トップページにある「新着の短編小説」欄にしっかりと掲載されます。それを連載小説にして「完結済みの連載小説」に掲載するようにしたらさらに読まれるようになるなんて言われても、正直疑問です。短編を読みたい人は、まずは「新着の短編小説」を探すだろうし、そこに表示されなくなる分、むしろ読まれなくなると考える方が自然じゃないかと思います。


 トップページにリンクが表示させればブーストがかかると期待するような人なら、その位のことは考えると思うのですよ。……と言うか、思うんですけどね。トップページにある「完結済みの連載小説」から長編小説を探して読もうなんていう人、本当にそんなにもたくさんいるのでしょうか。


――大作を読みたいと思う人は、それなりに作品の情報を吟味してから読むんじゃないかなぁと、そう思うのですよ。


 空いた時間になんとなく短編小説を読もうとする人が、なろうトップページにあるリンクを踏む。これはわかります。でも、空いた時間になんとなく全100話を超えるような大作を読み始めてみようかと思う人は、そんなにも多くないと思うのですよ。


 そして、じっくりと大作を読みたいと思うような人が、トップページにある「完結済みの連載小説」欄で作品を探したりするのでしょうか?


 作品が短ければ短いほど、気軽に読み始めることができます。だから、トップページにある「新着の短編小説」に載ることで短編小説が読まれるようになるのはわかります。でも、長編を短編と同じような感覚では読み始める人って、少ないと思うんですよ。


 短編と同じようなノリで、「完結済みの連載小説」から手頃な(数話程度の)長さの作品を読もうと思うのならわかるのです。ですが、あそこから書籍数冊分にも及ぶような大作を読もうとする。


 正直、私には、その心理はちょっとわからないのです。


  ◇


 なろうのトップページにある「完結済みの連載小説」って、長編を読み始めるには、情報量が少なすぎると思います。


・タイトル:先頭17~8文字だけわかる。

・ジャンル:わかる。

・作者名: わかる。

・話数:  わかる。

・文字数: わからない。

・あらすじ:わからない。

・タグ:  わからない。

・ポイント:わからない。


 こんな、タイトルですら完全に表示されない、ジャンルと作者名と話数以外は何もわからないような一覧を使って、読了するのに何時間もかかるような作品を探そうなんて人が、本当にそんなにもたくさんいるのでしょうか。


 そりゃあ、世の中には色々な人がいると思います。でも、なろうテンプレからなろう時代劇、なろうエッセイになろうポエムがごっちゃ混ぜになった一覧からじっくりと読む作品を探そうなんて思う人は、かなり少数派ではないかと、私は思うのですよ。


 完結した長編作品を読みたいと思うような人は、小説検索のページを使って、ジャンルや文字数を指定して、あらすじやタグを確認しながら読む作品を探すのではないかな、と。


 まあ、トップページの「完結済みの連載小説」をどう使うのかは人それぞれだと思います。私が少数派だと思う人が実はたくさんいる、そんな可能性も十分にあると思います。


――でも、トップページの「完結済みの連載小説」を使って短編や中編を探す人だっているかもしれません。案外、そういう人の方が多い可能性だってあるのではないでしょうか?


 読者が小説を探すときに、短編小説は「新着の短編小説」で探して長編小説は「完結済みの連載小説」で探すと考えてしまうのは、先入観からくる思い込みかもしれません。短/中編小説をなんとなく読みたいときは「新着の短編小説」や「完結済みの連載小説」から飛んで、長編小説は小説検索で探す、そんな人も、意外とたくさんいるのかもしれないのです。


  ◇


 非なろう系の作品を投稿したことのある人ならわかると思うのですが。非なろう系の作品は、なろう系の作品と比較して、桁違いに読まれません。面白い/面白くないとかいう前に、そもそも読まれないのです。

 ハイファンタジーや異世界恋愛だと、そもそもランキングの下の方にすらひっかかりません。過疎ジャンルと言われるようなジャンルだと下の方にちょこっとお邪魔をすることもあって、その時にほんの少しだけ読まれる、その程度です。


……いや、別にそのことをどうこう言うつもりはありません。読まれない作品を書いているから読まれない、それは至極当然のことだと思います。


 ただ、読む方もね、ちゃんと自分の読みたいと思う作品を判断してから読みに来ていると思います。決して無差別にリンクを踏んで読みに来ている訳ではないのかなと。


 そしてそれは、完結ブーストでも同じ傾向があるように思えます。「タイトル(先頭17文字)」「ジャンル」「作者名」「話数」といった限られた情報で長編作品を読みに来る人は、どちらかと言うと少数派だと思うのです。


  ◇


 完結ブーストは、トップページが全てでは無いと思います。


 完結作を読みたいからといって、手当たり次第に完結作を読もうとする人はあまりいないと思います。先に自分の好みで厳選して、その条件に合致した作品を読む人の方が多いと感じます。だから、人気ジャンルで完結ブーストが起きるとそのジャンルの人気に見合った数の人に読まれますし、不人気ジャンルだと不人気ジャンル並みの完結ブーストしか起きないのだと思います。


 多分、多くの人はタイトル、あらすじ、タグ、ポイント、そういう情報を見て、フィルターをかけてからリンクを踏んでいる。その位、完結時の各作品のPVには差があると感じます。「完結済みの連載小説」に載ったから読まれるなんて、そんな単純な読まれ方はしていないのです。


 完結したことで新規に来る人がいるのは確かだと思います。でもそれが、トップページの「完結済みの連載小説」のリンクを踏んでいるとは限らないのです。


 私が過去に投稿した作品の中に、「とても平和でかわいらしい、おとぎの国の白雪姫物語。」という作品があります。この作品、連載当初から「二次創作」タグを付けて投稿しています。


……これ、あまり知られていないと思うのですが。作品に「二次創作」タグを付けて投稿すると、小説家になろうのトップページやランキングページから除外され、検索をしないと出てこない作品になります。


 なので、この作品は一度もトップページやランキングに載ったことはありません。それでも、他の作品と同じように評価されていますし、感想もいただけています。PVやユニークアクセス数は少ないのですけどね、それでもアクセス数は完結した日が一番多くなっています。――まあ、ささやかですけどね。それでも、トップページやランキングに載らなくても、評価はされているし、完結ブーストもかかっています。


 小説家になろうは、トップページに掲載されるのが全てではないと思います。トップページに載らなくても、完結すれば、それなりに報われます。それは、完結まで追いかけてくれた読者がくれるもので、作者が頑張った証でもあると思います。


――正直、なろう系作品や長期長編作品の作者が、どうしてそこまでトップページに期待するのか、私にはわからないのです。なろう系作品の読者はランキングにいますし、長編作品には追いかけて来てくれた読者が既にいるはずです。


 物語が長くなれば「更新された連載小説」に載る機会も増えて、その物語が人の目に触れる機会も多くなると思います。そうやって地道に増やしてきた読者が完結を機に評価してくれることを期待した方が、トップページの「完結済みの連載小説」から人が来ることを期待するよりも、はるかに健全だと思います。


  ◇


 仮にトップページに悪役令嬢と童話が並んでいたとしても、完結ブーストで童話が悪役令嬢並みに読まれたりすることはないと思います。悪役令嬢は悪役令嬢並に、童話は童話並の完結ブーストしか起きない、それが現実だと思います。


 そんなことは百も承知で、それでも童話を書きたい人は童話を書くと思います。詩を書きたい人は詩を書くと思いますし、非なろう系の作品を書きたい人は非なろう系の作品を書くと思います。


 一つの完成した物語を投稿したら、短編小説(一話構成の小説)なら「新着の短編小説」に、連載小説(複数話で構成された小説)なら「完結済みの連載小説」に、それぞれ掲載される。そこで興味を覚えた人がリンクを踏んで、その小説を読み始める。


――トップページにある「新着の短編小説」「更新された連載小説」「完結済みの連載小説」の各欄は、投稿した小説が最低限読まれるための、基本的な仕組みだと思います。


 トップページの各欄は、投稿した作品全てに読まれる機会を与えるためにあるのであって、完結ブーストや、長編作家の努力に報いるためにあるわけではないと、私は思います。

――注記――


本文中、「とても平和でかわいらしい、おとぎの国の白雪姫物語。」を「二次創作」タグを付けて投稿したと書きました。白雪姫を元にしたパロディなので二次創作扱いとしましたが、「童話、古典文学など著作権の保護期間が終了している作品を原作とした小説」に関しては、「二次創作」タグ(キーワード)は任意となっています。必須ではありません。


二次創作のタグ(キーワード)の付け方に関しては、下記を参照願います。

「投稿を受け付けている二次創作について(https://syosetu.com/site/ff/)」

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