4章 第21話
……よし、これからどうしよう?
イリビィートがいる方を確認してみる。
なんか、此方へ顔を向けながら立ち尽くしている。仮面を付けているので、どんな表情をしているのかは謎だ。
続いて、ベジッサの方を確認してみる。
いつも通り、茫然としながら立ち尽くしている。一体、何を考えているのだろう??
……よし、これからどうしよう?? 二人とも、やる気が全くなさそうだけど……どうすれば良いのだろうか??
俺が今後について困り果てていると、目前のベジッサが唐突に呟く。
「私たちも、出発しよう……」
この声に気付いた俺は、
「そうだな」
首を縦に振って、前へ一歩だけ前進するなり……すぐさま決心する。
……よし、空チームよりも早く宝を持っている者を見つけてやるぞ!!
と、その時だ。
「ちょっと、其処の三人っ!! その人、捕まえてくれるっ!?」
……ん?
不意に後方から、慌ただしい声が聞こえてきた。
……この声は、セリカな感じがするんだが?? 気の所為だろうか??
疑問を抱きながら、背後を振り返ってみると、
「すまない、君たちっ!! 少しばかり、退いてくれっ!!」
大声を上げながら、顔を真っ赤にして此方へ懸命に走り向かって来ている……白いタキシードに身を包んだ、青髪で高身長な美男子が、視界に映った。
続けて……青髪の男を懸命に追い掛けているセリカたちの姿も、視界に入り込んできた。
……やはり、今さっき響いてきた声は、セリカのモノだったのか。
セリカ達から逃げ回る青髪イケメンの両腕部分を確認してみると、何かを大切そうに抱えて走っているのが分かる。
……何を持ちながら、走っているんだろう??
眼を凝らして、腕の中をジックリと確かめようと頑張っていたら、
「アレは、もしかして……!?」
突然、イリビィートの驚く声が聞こえてきた。
スグに俺は、驚愕する声が発せられた方へ、視線を変えて口を動かす。
「どうしたんだっ!?」
すると、
「あの青い髪の男……あたし達が探している宝を持ちながら、走っているわ……」
イリビィートは緊張した様子で、言葉を返してきた。
……もしかして、あの男は……俺たちが捜している奴なのか?
イリビィートの言葉を耳にした俺は、多少急いで……右耳に装着する双方向無線機を使い、シュティレドへ連絡することを決める。
「……聞こえるか??」
俺は、双方向無線機の機能を半信半疑に思いながらも、声を発した。
と、
『……どうしたんだい??』
右耳元で、シュティレドのハッキリとした声が響く。
……本当に使えた。
俺は少しばかり安心を感じながら、再び口を動かす。
「宝を盗んだ者らしき奴を発見したんだが……俺たちが居る場所に、スグに来ることって、可能なのか??」
言い終えるなり……シュティレドの声が、右の鼓膜に響き渡る。
『見つけるのが早かったね。それじゃあ……僕たちは、君たちがいる場所へ、急いで向かうことにするよっ!!』
「分かった。……って、俺たちがいる場所を把握しているのか??」
俺は返答を終えるなり、不安に思ったことを質問にした。
この急な問い掛けに、シュティレドは明るい声で、
『大丈夫さ! 上空からなら、君たちの姿を一瞬で見つけることが出来るよっ!!』
と、
「ねぇっ!! 早く、その人を捕まえてっ!?」
再びセリカの騒がしい声が、両耳に響いてきた。




