4章 第15話
――しばらく脚を進めていると、大きな広場へと辿り着いた。
視界に映る、建物・人・地面……などなど全てが、煌びやかに輝いている。それに、仮面を付け仮装をしている者たちの姿も、多く確認できる。
「こ、此処は……もしかして??」
美しく神々しい光景を目前に思わず呟くと、視界端に立つシュティレドが静かに言ってくる。
「此処が、中心街だよ……」
……やはり、此処が中心街なのか。
そんなことを思っていると、次はイリビィートが声を発する。
「それじゃあ、人も多くなってきたことだし……颯爽と仕事を済ませて帰るわよ」
遊び人の舞台が終わってから、町の人通りは倍以上に増えていた。
これだけの人が居たら、六魔柱だとバレる可能性が高まる。
このようなことを思って、イリビィートは発言をしたのだろう。
皆が言葉へ賛成して、首を縦に振った瞬間、
『こちら管理局、こちら管理局……。この町に不適切な者が数人、許可を得ずに上空から侵入した模様。冒険者など、腕に自信がある方々は、侵入者の捕獲を協力して下さると有り難いです……』
突如、そんなアナウンスが町中に響き渡った。
「え? 侵入者……??」
「な、なに? こわい……」
町景色に溶け込んでいる人々が、混乱した様子で呟いている。
……やばい、此処で捕まったら再び監獄島送りだ。一体どうすれば……??
侵入者である俺も、同じように混乱してしまっている。
と、
シュティレドが、優しさに溢れた口調でヒッソリと言う。
「まだ、そんなに慌てる必要はないよ。思い返してみて……アナウンスで、服装や容姿のことについては、説明されていなかっただろう?」
……た、確かに。
俺が安堵の一息を吐くと、次はユンバラが言葉を発する。
「なぁ……人通りの少ない裏通りから、目的地を目指した方が良くないか?」
その発言を聞いたベジッサは、即座に返答する。
「確かに裏通りは、人通りが少ないから逃げやすい……。だけれど、侵入者を捕まえようとする者たちが、蔓延っているかもしれない……」
そんな会話に終止符を打つかのように、ドルチェが満面の笑みで言う。
「ねぇ……? 侵入者だとバレる前に、中心街を走って行くっていうのは、ダメなのぉ??」
中心街には、混乱のあまり走ってしまっている人が、多少だが見受けられる……。
そんな駆ける人々とともに、走りながら目的地を目指すのは、意外に安全かもしれない。
だが、俺の脳内には、もっと安全な策が有る……。
それは、
「なぁ、皆んな……宝とかもういいから、帰らな――」
「あたしは、ドルチェの意見に賛成するわ」
俺の意見は、言い終える前に……イリビィートの声によって、掻き消された。
続けてシュティレドも、
「僕も、ドルチェの意見に賛成かな」
感染するように、皆は賛成の言葉を次々と述べていく。
……んね? 意見を聞いてくれないの??
そんなことを思いながらも……俺は、無意識に空気を読んで、皆と同じく意見に賛成をしてしまう。
俺の同意を最後に、行動が開始する。




