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4連続模擬戦(10)

「『アイスボール』『アイスボール』『アイスボール』『アイスボール』『アイスボール』……」


「ほっ、ほっ、ほっ!」


 絶え間なく放たれるアイスボールを、余裕をもってかわしていく。

 そのたびに地面が凍っていく。


「ちょっとは地面の事も考えろ!」


 セイヤは声を上げて訴える。


「だったらお前が当たれば問題ないだろ」


 セイヤの訴えは虚しく切り捨てられた。


 そんな横暴な言い分があるか!?

 ……早いこと対処しないと地面が凍り付けになっちまう。


 今回もあれに頼るか。


「『影盾シールド』」


 セイヤはお馴染みのシールドを出した。

 しかし、何時もより格段に小さく、リュカの時と同じくらいの大きさだ。だが、強度は普通のシールドと変わっていない。


「またそれか。だが凍ってしまえば意味がないだろう」


 確かに普通であればそうだろうな。

 普通であればね。


「それはどうかな」


「ほう、面白い。なら試させてもらおうか。『アイスボール』『アイスボール』『アイスボール』『アイスボール』『アイスボール』……」


 迫ってくるアイスボール。

 セイヤは走りながら盾を構えた。


 そして遂にぶつかった。


 盾は破壊されなかったがドンドン凍っていく。


 これは予想通りだ!


「消えろ!」


 その言葉でシールドは砂が崩れるように消えていった。

 それと同時に氷も消えていった。


 だが、まだアイスボールは迫ってくる。


「もういっちょ『影盾シールド』」


 そしてまたシールドを出して構える。


 そう、俺が考えた作戦はこれだ。

 作戦とも呼べない力技だが、これ以外に思い付かなかったから仕方ないだろう。


 そのあとも何度も同じことを繰り返し、レイに近寄った。


「まさかあんな方法で来るとはな」


 レイも苦笑いしていた。


 さっきまでの模擬戦ならここで攻めれば終わっていたがレイならそうはいかないだろ。


「さすがだな。ならもう少し頑張らせてもらうか『零氷武合』」


 レイの手にあったレイピアの柄から氷の棒が現れた。


 まさか武器と能力の合わせ技か?

 ……カッコいいことしやがって。


 氷はドンドン伸びていき、更に刃の部分まで氷でコーティングされた。

 まるでそれは、


「槍みたいだな」


 いや、刃の部分が長いから薙刀みたいなものか。


「さぁ、第二ラウンドといこうか」


 どうやらここからが本当の戦いのようだ。

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