チーム分けの理由
「それじゃあ後はチームで適当にやっててくれ」
そう言って先生は教室から出ていった。
今から休み時間だ。
ロイが近付いてくる。
やっとこれでチーム分けの理由が聞ける。
「お待たせっす兄貴」
ホントに待たされたよ。
「じゃあ説明してくれるか」
「任せてっす」
そう言ってロイは説明しだした。
「なんでチーム分けしたかは、1ヶ月後に学園行事の精霊武能会っていうのがあるっす。精霊武能会では5人1
チームで戦ったりだとかいろいろな事をして学園最強を決める行事なんすよ」
……精霊武能会。
……学園最強。
面白いじゃねーか!
ただ1ヶ月も前からチームを分ける必要はあったのか?
「でもそれだけでみんなあんなにそわそわしたりするのか?」
「それはっすね、この行事が国中から注目されてるっからすよ。注目されてる分賞品もすごいし、国のお偉いさんにアピールできるチャンスもあるっすから」
なるほどなるほど。
賞品や国のお偉いさんにアピールできるね。
「だからみんなチーム分けであんなにそわそわしてたのか」
弱いヤツが来ればそれだけ負ける可能性も増えるからか。
逆に強いヤツが来ればそれだけ勝てる可能性も増える。
そわそわの理由がようやく分かった。
「じゃあ何で俺達のチームが呼ばれたときみんなあんなに驚いてたんだ?」
あの驚きようは凄かった。
目が飛び出るんじゃないかっていうぐらい見開いてたからな。
「それはっすね、このクラスでも強いと言われているヤツが固まったからっすよ」
確かにあのレイってヤツやロイは強いのは知っている。
サリカとリュカってヤツの実力は知らないが、ロイが言うんだから強いのだろう。
こんなに戦力を固めても大丈夫なのか?
「先生も適当に選んだと思うっすけどね」
そんな適当に選ぶか?
……あの先生ならやりかねないな。
「まぁ強いヤツが固まればその分勝つ可能性も高まるからいいか」
あと1ヶ月でどれだけチームワークを高めれるかも重要だな。
これは楽しくなってきたな!
こうして精霊武能会の練習が始まるのだった。
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