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オーク討伐の報酬

 ハクさんとお金を返す話を少ししていると急にハクさんが何かを思い出したかのような顔をした。


「?……どうしたのハクさん」


 俺はハクさんの様子が気になり、問いかけた。


「オークの報酬渡すの忘れてた」


 あ……

 そう言えばオーク討伐したんだっけ。

 防具屋でいろいろやってたから忘れてたよ。


「……ごめんね…忘れてて」


 ハクさんが悲しそうな顔をしながら言ってきた。


 俺はその顔を見て、悲しそうな顔をしないでほしいと思った。


「気にしないでよ。誰だって忘れることはあるんだから」


 出来るだけ優しく慰めた。


 すると、慰めがきいたのかハクさんも笑顔になってくれた。


「ありがとうセイヤさん。今報酬を持ってくるから」


 そう言ってハクさんはカウンターの奥へと入っていった。

 俺はそれを笑顔で見送った。

 ・

 ・

 ・

 ハクさんはすぐに戻って来た。 

 その小さな手には少し大きな銀貨が握られていた。


「お待たせしました!」


 俺はそれに笑顔で返した。


「全然待ってないよ」


「すいません。……これがオークの報酬です」


 ハクさんは三枚の銀貨を渡してきた。


 少し大きな銀貨だな。


「大銀貨です。銀貨十枚分の価値があります」


 なるほど。

 解説ありがとうございます。


「ということはオーク一体が銀貨十枚分の価値があるってことか」


「そうですね。……あ、あとオークの討伐部位は鼻ですので、次からは鼻だけでいいですよ」


 なるほど。

 通常はあのブタっ鼻だけでも大銀貨は貰えるのね。

 次からはそうしよう。


「いろいろ教えてくれてありがとう」


 笑顔で言う。


 すると、ハクさんは顔を赤くして俯いた。


 どうしたんだろう?

 具合でも悪いのかな?


「大丈夫?」


「だ、大丈夫です」


「そう。それならいいんだけど」


 少し心配だが、本人が言っているんだから大丈夫だろう。


「あ、ハクさんごめん。もう遅いから帰らないと」


 明日も学校あるから帰らないと。


「い、いえ。気にしないでください」


 まだ少し顔が赤いが見送ってくれるようだ。


「またすぐに来るから」


「はい、待ってますね」


「うん、じゃあね」


 こうしてギルドを出て、一日が終わっていくのだった。

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