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休日の豚狩り!(4)

「さて、お楽しみの実験コーナーといきますかね」


 オークを討伐してからそれほど時間は経っていない。

 今オーク達は3匹とも横並びに置かれている。


「ゴブリンよりランクの高いモンスターなら能力の%も上がるはずだ」


 まだ確証はないが、やってみれば分かるだろう。


「いい加減攻撃能力も欲しいんだけどなぁ」


 そう言ってオークの死骸へと足を運ぶ。


 オークの影とセイヤの影が重なりあう。


「はい吸収っと」


 オークの影がみるみるセイヤの影へと呑み込まれていった。


「じゃあ後2匹」


 残ったオークの影もあっという間に吸収されていった。


「よし、どうか%が上がってますように……『ステータス』」




  セイヤ・カゲノ 16才 異世界転生者

 武器:ダークブリンガー

 防具:制服

 魔法:使用不可

 能力:【影】Lv.3 (4%)

    【影伸縮】

    【影離】




「よし! やっぱり%が上がってる!」


 これでようやく確証が得れた。

 能力はレベルアップするたびに%に必要はモンスターのランクが上がっていく。

 まだもう少し秘密がありそうだがほとんど間違っていないだろう。

 ……はぁ、結構めんどくさい条件だな。


「まぁ、この世界では強くなるにこしたことはない」


「んじゃあもうちょいオークを狩っていくか」


 また森へと歩き出した。

 と思ったら急に立ち止まった。


「と、その前にこのオークをどうやって持って行こうか」


 2mちかくある巨体が3匹もいる。持って帰るのは一苦労だな。

 これ以上増えると持って帰れないだろう。


「はぁ、ギルドでオークの討伐部位を聞いとけばよかった」


 ゴブリンなら耳が討伐部位なんだがオークは何処が討伐部位なんだ?

 うーん……全く分からん。


「しょうがない、3匹丸々持って行くか」


 セイヤは再びオークへと近付いていく。


「うまくいくかな? 『影袋』」


 影が袋のなった。


 セイヤは影を袋のようにしてオーク達をその袋へと入れていった。


「よし、一応うまくいったな。これ以上は無理だから帰るか」


 そうして袋を引きずりながら王都へ帰って行くのだった。

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