編入初日
あのあとの授業も滞りなく終わった。
冒険者の心構えや精霊の事などを勉強した。
しかし、あいにく今日は翻訳眼鏡を寮忘れたのでほとんどの分からなかった。
そんな俺に休み時間には多くの人が質問をしにきてくれた。
善意で来てくれる人。興味を持って来てくれる人。あまりよく思わずに俺の能力の秘密を知ろうとするものもいた。
質問の大半が、どうやってワイバーンと戦ったかと言うものが多かった。
俺はそれに対して、能力を使ってギリギリ勝てたよと誤魔化しながら返事をした。
昼になり、食堂に行く。
ラーメンのような物を頼み、近くの席に座った。
ヒソヒソ! ヒソヒソ
食堂にいる人が皆俺をチラチラと見てくる。
ちょっと目立ち過ぎたかな。
こんなんで友達が出来るのか心配だよ。
好奇心と嫉妬の視線の中食事した。
味とかあまり分かんなかったな。
午後の授業も同じように時が過ぎた。
ちんぷんかんぷんな話を聞かされ、うとうとしてしまう。
そして静かに眠ってしまった。
窓際の一番後ろの席だから周りからも気付かれずに眠った。
…
…
…
バンッ!
「いたっ!?」
何かに頭を思いっきり叩かれた。
せっかく気持ちよく眠っていたのに。
「編入初日に居眠りとはいい度胸してんじゃない」
声のした方を見る。
そこには黄色でロングな髪をした、胸があまりないが可愛い女子が立っていた。
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