学園長室での会話
「ようこそ我が学園へ!」
「あ、久しぶり」
ニーナの決め台詞に能天気に返す。
ニーナもキョトンとした顔になる。
あ、ちなみにエレナさんは扉の外にいます。
「お、お主……我の決め台詞を無視したな!」
ニーナが、悲しそうな、それでいて怒っているような声で言っている。
そんなこと言われてもどう返せばいいか分からなかったんだから仕方がないだろう。
とりあえず、苦笑いをしながら謝る。
「ごめんごめん。どう返していいか分からなくってさ」
本当の事を言う。
「むぅ、なら仕方ないのう」
ニーナもしぶしぶ納得したようだ。
こんな簡単に納得してくれるんだ。
「まぁ、立ち話もなんだ、座るがよい」
勧めれるように、近くにあったソファに腰かける。
「それで、俺はいつからここに通うんだ?」
俺はニーナに問いかける。
「うむ。この休み明けの明後日からじゃよ」
明後日からかぁ。
それって準備とか大丈夫なのか?
疑問をそのまま言ってみる。
「準備とか大丈夫なのか?」
「じゅんび?」
ニーナがキョトンとしながら首を傾ける。
「いや、制服とか俺の部屋の準備とか他にもいろいろあるだろ」
とりあえず思い付いたことを言ってみる。
「あ~、その辺はエレナに聞いてくれなのじゃ」
……このお飾り学園長が。
こんなんじゃエレナさんが大変だろうな。
「はぁ、分かったよ」
それからと言うもの、たわいもない会話がずっと続いた。
部屋から出れたのは2時間経ってからだった。
◆
はぁ、ニーナの話が長かった。
部屋を出たところにエレナさんが立っていた。
「お疲れ様でした。では、いろいろと準備がありますので移動しましょう」
エレナさんの労いが心にしみるよ。
「何処に向かうんですか?」
先を歩くエレナさんに問いかける。
エレナさんは、振り返りながら答えた。
「冒険者ギルドです」
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