魔族との戦い(4)
一気に長髪の男との距離を詰める。
「空を飛んでいる我に攻撃が届くかな」
長髪の男は5m程の所で停滞している。
普通の攻撃じゃあ当たらない。
「これでどうだ! 『影槍』!」
影の形状を変え、2m程の長さになった。
俺が手を伸ばしても4m届くかどうか。
「もういっちょ! 伸びろ!」
これで5m!!
「後は跳ぶだけ!」
走りながら、3mもある槍を持ち、ジャンプする。
「やるな」
長髪の男が避けようとせず、剣を構えてくる。
「これで届く!」
ジャンプは2m程までに届き、合わせて7mの高さまで攻撃が届く。
「これでもくらえ!」
槍を降り下ろす。というか最早槍ではなくただの棒だ。
「受け止めてやる!」
槍の軌道上に剣を構えて防ごうとする。
だが甘い!
「縮め! 伸びろ!」
剣と槍がぶつかる瞬間に、槍を縮めて剣を回避し、そのすぐ後でまた伸ばす。
「なに!? うばぁ!」
降り下ろされた槍を回避できずにもろにくらう。
思い切り左肩に当たり、降り下ろす勢いで長髪の男も地面へと突っ込んで行った。
俺はそれを見ながら自由落下。
「人間を舐めるんじゃねーよ」
はたして神からもらった体や、妖精の力とは違うものを使う奴を人間と呼ぶのかどうかは不思議だが、気にしないでおこう。
「いたた、やるではないか」
小さく出来たクレーターから長髪の男が少し汚れて出てくる。
汚れているがほぼ無傷だ。
「さて、地上での第二ラウンドといきますか!」
長髪の男と向かい合い、新たな地上の戦いを始める。
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