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百怪  作者: アンミン
百怪・怪異、不可思議
82/300

82「ヌシ」【挿絵あり】


聞いた話。


知り合いのいるお寺に来た、30代の男性と

その両親の話。

雑談を進める内、こんな事を言い出した。




「そういえば、家にはヌシがいたなあ」




何の事かと聞くと、幼い頃、よく雨が降った時などに、

両親が彼に『ヌシが来たよ』と庭を見せた。


庭には、大きなガマ蛙が一匹、こちらをにらむように

構えていた。

微笑ましい話だと思って聞いていると、




「何だそれ?

 私らはそんな事知らないけど」




両親の方は覚えていないらしい。

彼は、いやよく両親が見せてくれた、

と言ってきかない。




「ああ、思い出したわ。

 そういえば、ホントにヌシだと信じていたわねえ」




母親が笑い飛ばすと、他もつられて笑った。

それでお開きとなり、一家を送り出す時、

最後に残った母親がポツリと言った。




「あの子が小さい頃って、2人とも共働きで

 アパート住まいだったはずなんですけど……

 庭って、いったいどこの事を言っているん

 でしょうね?」




庭がどこというよりも、共働き―――

彼にヌシを見せたその両親が本当の両親だったのか

という方が気になるが、それは口には出せなかった。






挿絵(By みてみん)

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