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28話 書き方

シュウさん(以下、し)「そういえばさ、最近のランキングに載っていたポイントの工作についての小説読んだ?」


山田さん(以下、山)「読んだ読んだ。まさかあーゆー形で出てくると思わなかったよね」


し「うんうん。僕なんかはツイッターとか活動報告であーだこーだ言うばっかりだったけどさ、まさかそれをネタに小説を書くとは思わなんだ」


山「そう考えると、シュウさんのそれらはすんごいくだらない子どもの発言に見えるよね」


し「おい、やめろ」


山「今日のネタは何かあるのかい?」


し「もちろん。無ければ書かないさ。最近やっと、僕が大好きなラノベ作家さんの時雨沢さんの例の新シリーズを読み始めれたんだよ」


山「すげぇ日本語だな。『読み始めれた』って」


し「文字通りなんだもん。今までずっと『櫻子さんの足元には~』ってやつをチマチマ読んでて、次にクラウズの小説版読んで、やっとコレを読み始めたわけ」


山「男子高校生で売れっ子ライトノベル作家をしているけれど、年下のクラスメイトで声優の女の子に首を絞められている」


し「よ、よく言えたね。あんな長いタイトル」


山「ファンですから」


し「ファンならすぐに読もうよ」


山「こっちのセリフだ。で、それがどうかしたの?」


し「その作中でさ、時雨沢さんの小説の書き方とか、応募の仕方とか、作家のアレコレみたいのがでてくるわけ」


山「あーでてくるね。似鳥ちゃんとの新幹線の会話ね」


し「それを見てさ、もう書きたい意欲が半端なくて、読んでる最中なのに最初に小説を書き始めたころの想いみたいのを思い出しちゃったんだよねー」


山「パッションがあふれ出てきたわけね」


し「今ちょっと小説書く意欲が無かったり、低迷してきてたりする人には、ちょっと読んでほしいって思った」


山「ちょっとしたハウトゥー本になってるもんね」


し「いやいや。そこらへんのハウトゥー本なんかよりは面白い。そしてラノベだから安定の読みやすさだね。って、ハウトゥー本って何?」


山「おい。とはいえ、まだ読み終わってないんだけどね」


し「とりあえず昨日二巻目は買っておいた。一巻読み終わったらすぐ二巻を読むつもり」


山「ファイトー」


し「その中でさ、『小説を書き始めたころの大変さ』みたいのが載ってたわけ。時雨沢さんの場合は『プロットもキャラもストーリーも作れた。でも文章が書けなかった』って書いてあったの。でも僕は全然文章は書けたし、ストーリーは行き当たりばったりで書いてたから困らなかったのよ」


山「そういえば最初からそれなりに文章になってたよね」


し「むしろ初投稿作品の『豆乳女と栄養ドリンク男』に関しては、それぞれがそれぞれの飲み物を飲むようになった経緯に関しては、今まで書いてきたどの作品よりもよくできた『理由』だったと思う」


山「豆乳女のほうが『胸を大きくしたいから』で、栄養ドリンク男のほうが『薬脱却のため』だったよね」


し「そんな感じ。実はあれは、書き始めたときに思いついたもので、あらかじめ考えていたって言うのではないんだよね。そう考えると、いきなり文章を書けていた僕は天才なんじゃないかって思った」


山「謙遜しろ。でもあれが処女作じゃないじゃん」


し「処女作ってなんかエロいよね」


山「この話やめようか?」


し「ごめんなさい。ただでさえネタが少ないんで勘弁してください。初めて書いてたのは専門学校のときに、授業でもらったプリントの裏に書いてたのが始まりかな」


山「へー」


し「山田さんに書いてもらってる(笑)『秋に咲く』なんだけどね」


山「あー、そんなことも言ってたね」


し「他人事かよ。アレだって、初めて書いた割にはちゃんと小説になってたでしょ?」


山「うん。全然手直ししてないしね。そのプリントをもらってパソコンで打ち直しただけだし。そりゃあちょっと五時とかあったから訂正はしたけど、全然書き換えてはいないかな」


し「でしょ? やっぱり僕は天才だったんだよ」


山「もう否定はしないさ。そういえばなんで読むのが好きだったくせに、逆転しちゃってるわけ? 一時期は電撃文庫とか、発売日に全作読んでた時期もあったじゃん」


し「読むよりも、自分が読みたい本を書いて、それを読んでた方が楽しいってことに気がついちゃったんだよね。自給自足的な。最近読んでても面白いと思える作品がないんだもの。だったら自分で書くしかないじゃない」


山「へぇ。私の場合は、シュウさんから言われて書く場合だったり、ちょっと変わった話を書くことが多いから、楽しむっていうよりも面白い作品を書いてる作業、って感じのほうが強いかも」


し「作業とな」


山「うん。頭の中で思い描いた面白そうなことを、文章にして書き起こす作業。シュウさんと違うのは、『自分が読みたい作品』じゃなくて、『読んでもらいたい作品』って感じかな」


し「ふーん。一応作家の端くれではあるけどさ、書くことに対する想いもやっぱり違うんだね」


山「せやな」


し「そーゆーわけでさ、ちょっとPS3のゲーム売って来ようかと思って」


山「え? CoDとかBFとか?」


し「うん。ラチェットとかSSXとか。やってはいるけど、なんか小説書いてるほうが楽しいし」


山「いやいや。たまにやりたくなったらどうするのさ。動画とか見てたらやりたくなっちゃうかもよー?」


し「大丈夫でしょ。そのへんはマイクラでカバーするわ」


山「じゃあPS3の本体ごと売っちゃうわけ?」


し「いや、それは売らない」


山「なんでや」


し「だってもしかしたらPS3で零の新作が出るかもしれないもん」


山「PS2も零のためだけに持ってるんだもんね」


し「生産終了しちゃってるから、捨てるに捨てられないって言うのもあるけどね。なんにせよ、しばらくはゲームはしないと思う。やってもマイクラかポケモンをちょっとやるだけかな」


山「ついにゲーム卒業かー」


し「まぁ徐々にね。っていうわけで、行ってくるね山田さん!」


山「気を付けていくんじゃぞー」


し「イテキマース」



山「あいつ、ホントに行きおったわい」



おしまい

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