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イカが大漁じゃなイカ

三年目かすぐそこに迫り、それに備えて準備なども進めているオルライト。

そんな中漁師をやっている村人からあるものが大漁だと報告を受ける。

それを見に行ったところ、そこにあったのは大量のイカだった。

なんとかならないかと相談を受けるわけだが。


「これはまた見事に大漁ね」


「そうなんだよ、どうしようか考えててさ」


「うーん、やっぱり食べるのが一番なんじゃないかしら」


イカは悪魔の魚などとも言われ忌み嫌われる生き物でもある。


そもそも多足類のイカやタコを食べるという文化がないのだ。


「食べるにしてもどうやって食べるべきかしら」


「食べるって言われてもなぁ、こんなのを食べるなんて物好きだろうに」


「そうだ、以前聞いた事があるからそれを試してみましょうか、もらっていくわね」


「オルライト様は相変わらず活発だねぇ」


「それじゃいろいろ試させてもらうわね」


そのまま大漁のイカをもらっていくオルライト。

それを使っていろいろ調理を試す事に。


イカやタコを食べるという文化はないものの、以前冬夕から話だけは聞いていた。


「あ、来てくれたわね」


「私を呼んで何をするつもりだい」


「これを食べるから試食を頼みたいのよ」


「これってイカだよね?イカなんて食べるのかい」


「以前聞いた調理法で作ってもらったのよ、とりあえずね」


冬夕から聞いていた話を記憶を頼りに再現してみた料理達。

イカを使った料理などまず食べる事がないのが普通だ。


とりあえず食べるだけ食べてみる事に。


「うん、確かにこれは美味しいわね」


「…確かに美味いね、イカってこんなに美味しかったのか」


「ゲソの唐揚げ、イカリング、イカ飯、イカ焼き、どれも美味しいわね」


「なあ、これもしかして村の産業に出来たりしないかね」


「産業に、確かにイカやタコみたいなものは基本的に食べないものね」


イカやタコは悪魔の使いや悪魔の魚などと言われている生き物だ。

それもあり漁でかかっても基本的にはリリースされるだけである。


なのでそれを食べるという事はもしかしたら広められるかもしれない。


「それにしてもイカって美味しいわね、焼いただけでも美味しいし」


「まあ調理は少し面倒ではあるけどね」


「でもプロの料理人ならそんな難しい話でもないでしょ」


「そうだね、村のおばちゃんでも捌けるんならプロなら簡単だろう」


「とりあえずイカやタコの料理を広めてみようかしら」


思っていた以上に美味しかったイカ料理。

しかし基本的には恐れられる生き物ではある。


それを食べるという事には抵抗はあるとは思う。


「でも漁でも基本的にリリースしてるらしいし、数は確保出来そうなのよね」


「まあ好きにしてみればいいんじゃないかな」


「そうね、それにしても本当に美味しいわね」


「そうだね、私が海賊やってた時でもこういうのは食わなかったけど」


「そういう所は意外と信じてるものなのね」


なんにせよイカやタコは調理してみると意外と美味しいもの。

それに気がつけるのは今までの成果でもあるか。


美味しいものはやはり美味しいのだ。


「イカってこの弾力が美味しさの理由なのかしら」


「焼いても揚げても煮ても割と美味しいんだから、いろいろ使えそうではあるよね」


「それにしてもシルヴィラは意外と食べる事には抵抗はないのね」


「まあみんなが恐れてるだけの話だしね、食べてみろって言われたら普通に食べるよ」


「なるほど、みんなに合わせてただけで食べる事そのものには抵抗はないって事ね」


シルヴィラも食べる事自体に抵抗はない様子。

周りが恐れていただけなので、自分だけ食べるわけにもいかないみたいな話らしい。


ただ調理法がそんなに周知されていないのもあるが。


「とりあえずこれは考えて見る必要がありそうかしらね」


「実は美味しかったって知られれば、貴族なんかにも販路は開けるだろ」


「確かに太っ腹な貴族なんかに売りつけるのはよさそうね」


「まあそこは好きにすればいいさ、美味しいもんをありがとね」


「ええ、海の事だし、あなたに試食してもらって助かったわ」


そんなイカは思っている以上に美味しかった。

いろいろ何かに使えないかと考えてみる事にした。


イカは想像よりもずっと美味しかったらしい。


「とりあえず残ったものはみんなで食べていいわよ」


「そいつはどうも、んじゃありがたくもらっていくよ」


「三年目目前で思わぬものに出会ったものね」


そんなイカは基本的には恐れられる存在なので、食べるという発想はない。

だが実際に食べてみるととても美味しかった。


なのでイカ料理も上手く伝えれば広まるかもしれない。


何事も挑戦である。

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