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栄えてきています

冬の寒さが本格化した来た寒い季節

村もかなり栄えてきたため人同士のトラブルも増えてきた。

とはいえ基本的には移住者共々友好的な関係は築けている。

村長も村がここまで発展した事に驚いている様子。

「村の様子はどうかしら」

「これは領主様、ええ、特に問題はないですよ」

「ならいいんだけど、要望とかはどんどん言ってきてね」

村長も村の人達をまとめるのは上手く出来ている様子。

そのため争いなども比較的すぐに仲裁されているようだ。

「それでトラブルとかは特にないのかしら」

「はい、特にないですね、結構みなさん仲裁とかも上手いんで」

「そういう経験が出来ているのはいい事なのかしらね」

「自警団もかなり強くなりましたからね、賊程度にはもはや負ける気がしません」

「その賊も村周辺からはほぼいなくなったものね」

かつては村の周辺に盗賊や海賊もいたが、それらは全て鎮圧し村で働いている。

だが最後に残った賊は山賊である。

海沿いの村とはいえ近くにはそれなりに立派な山もあるからこそだ。

「それにしても盗賊や海賊でも意外と溶け込めるものなのね」

「あの人達も物覚えはいいですからね、きちんと教育すれば立派な戦力ですよ」

「そう言ってくれると連れたきたかいがあるわね」

「ええ、結局は賊というのも働き先がなかった人達がなっただけなのかもしれません」

「だから働き先さえあればきちんと働いてくれているのね」

盗賊や海賊も本来は真っ当なブルーカラーになるはずだった人達だ。

社会に爪弾きにされただけであり、本来は労働意欲もある。

なので仕事があるというのは素晴らしい事なのだろう。

「産業も盛んになってきたものね、今はいろいろ作れているから収入も増えてるし」

「そうした産業に従事する人は多いですしね、労働のために移住してくる人も増えましたよ」

「そうね、職があるというのはそれだけいい場所なのよ」

「オルライト様が様々な産業を誘致してくれた結果ですよ」

「村も栄えてきているものね、四年目の終わりまで出来る事は全部やるから」

村は今では小さな街レベルには栄えてきている。

だがまだまだこれからも発展していくのだろう。

また既存の施設の改修も考えている、それによりさらなる収入も見込める計算だ。

「それと村の人達から相談とか来てたりするかしら」

「そうですね、俺のところにも相談はきますよ、我々で解決出来る事ですから」

「なら特に問題はなさそうね、冬ももう少ししたらすぎるし、三年目は近いわ」

「三年目の計画とかあるんですか」

「三年目はとりあえず収益の最大化が目標かしらね、施設の改修を主にやっていくわ」

三年目は施設の改修をメインにしていくというオルライト。

それにより収益をさらに大きくしていくのが目標だという。

親に言われた婚約を解消するという条件のためにも稼ぎは多い方がいいのである。

「自警団なんかもしっかり働いてくれているのよね」

「はい、指導している人が素晴らしい人である証拠ですね」

「仮にも聖宮騎士団の騎士様が指導しているんだものね」

「ええ、やはりそれだけ教えるのが上手いんでしょうね」

「自警団が強くなったから下手な小競り合いなら簡単に鎮められるものね」

とりあえず村の方は特には問題は起きていない様子。

それもあり治安は保たれているようではある。

今は村の発展に集中していても問題はなさそうである。

「しかしいざやってみると結構上手くいくものね」

「オルライト様が行動力の化身だからではないですかね」

「行動力の化身って言われると流石になんか不服ね」

「なんにせよ剛腕って感じはしますよ、直接交渉してくるだけでも大したもんですよ」

「まあこれからも引っ張ってこられそうなものは引っ張ってくるから」

オルライトはこれからも引っ張ってこられそうなものは引っ張ってくるという。

とはいえ三年目は村の方に集中する事にしている。

三年目に突入したらいよいよ時間は確実に迫ってくる事となる。

「何かあったら遠慮なく要望を出してきていいからね」

「ええ、こっちで出来る事はこっちで解決しますが、必要ならそうします」

「それじゃ村の方をまとめるのは頼んだわよ」

オルライトも三年目に向けて準備を進めていく。

三年目は村の方に集中し、移住者も今まで通り募っていく。

現在の村人は全部で約７０００人だという。

条件は１００００人、そこまで住民を増やせるのか。