一日お休み
オルライトの領主代行としての任期が終わるまでもう少し。
そんな中キスカから一日休むようにと言われる。
普段から仕事詰めなのだから、たまには安めという事らしい。
オルライトもせっかくなので休ませてもらう事にした。
「ふぅ、癒やされるわねぇ」
「それにしても今日は一日休みなんだな、オルライトも休むのか」
「あら、フユこそ新学期が始まったんじゃないのかしら」
オルライトが休息をしているのは村の外れにある湖。
そこで転移してきた冬夕と一緒に水着で水浴びの様子。
「でもフユって意外とスタイルいいのね、着痩せするタイプなのかしら」
「そういうオルライトだって、普通にスタイルいいだろ」
「私は普段はコルセットをしてるのもあるからなんだけど」
「貴族ってそういうのもあるから何かと大変そうだよな」
「でもフユはやっぱり着痩せするタイプに感じるわね」
ちなみに村の外れの湖は気温が涼しくなっても、水温は意外と高いらしい。
なのでこの季節でも普通に泳げる程度の水温はあるという。
それもあり水着で泳ぐのも全然問題ないらしい。
「フユって食生活とかは気を使ってたりするの?」
「私生活ではそこそこ気は使ってる、でもアイドルの仕事で食う仕事も結構あるからな」
「ふーん、だから思ってるよりは食べてるって事なのかしら」
「そんな感じだな、だから消費するのも結構大変なんだよ」
「その割には細く見えるけど、思ってるよりは食べてるのね」
冬夕もアイドルの仕事で食べる仕事は結構多いという。
それもあり思っているよりは食べているとか。
そういうところはアイドルという仕事の悩ましい点なのかもしれない。
「でもここの湖は水温が高めだから、秋になっても全然泳げるのよね」
「そうだな、温水プールみたいな温かさで驚くよ」
「そういえばフユの世界には泳ぐための施設があったりするのかしら」
「一応な、まあ近年は夏はクソ暑いせいで、室内プールになったとこも多いけど」
「そういう事もあるのね、屋外って何かとあるものね」
オルライトも泳ぐ事自体は割と好きな様子。
だからこそ休みはこういう場所でリラックスしたいと思う。
水辺はリラックスするのには最適なのだとか。
「でもフユって水着のチョイスがアイドルっぽさはあるわよね」
「そういうオルライトは肌をあまり出さないタイプの水着なんだな」
「こういう水着の方が私は好きなのよ、肌を出すのはそんな好きじゃないのよね」
「ふーん、まあ日本だと水着はビキニのイメージも強いしな」
「水着は別に肌を出さなきゃいけない決まりもないと思うけど」
オルライトは肌を出すのはそんな好まないという。
なので水着も肌をあまり出さないタイプの水着をチョイスしている。
冬夕は普通に肌色面積が多めの水着だが、それは仕事でもそういうのを着るからなのか。
「フユってスタイルがいいっていう自覚はあるのかしら」
「まあ一般の人から見たらいい方だとは思うぞ」
「そういう自覚はあるのね、でもそれはアイドルという仕事が関係してるのかしら」
「アイドルってそれこそ体力オバケじゃないとやってられないからな」
「その結果自然と体も引き締まっていくという事なのね」
冬夕曰くアイドルは体力オバケじゃないとやっていられないという。
実際歌って踊って他にもいろいろやるからには、体力がなければ始まらない。
冬夕が言うには、アイドルは大体の人が体力は下手なスポーツ選手よりあるとの事らしい。
「アイドルって大変なのね、想像よりもずっと」
「まあ歌に踊りに、演技とか割となんでもやるしな」
「そういう意味なら納得かしら、なんでもやるっていうのも」
「実際先輩のアイドルなんかは長距離走っても息一つ乱さないような奴が多いぞ」
「本当に体力オバケなのね、アイドルの世界ってそんな過酷なのね」
それもあり冬夕も仕事で結構食べても思っているほど太らないらしい。
それはつまり食べてもきちんと消費する程度には動いているという事。
おかげで自発的に鍛えなくても筋肉がついてくるのだと。
「フユの体の完成度の高さの理由が分かったわね、大したものだわ」
「まあ腹筋も分かりやすいシックスパックではないけど、それでも割れてるしな」
「確かに、触ってみると結構カチカチだわ」
「だろ?アイドルの運動量をなめんなって話なんだよ」
「体力オバケというのも納得だわ、本当に凄いわね」
そんなオルライトも貴族としての仕事をこなすには体力が必要という。
どんな職業でも上に行くほどに体力が求められてくるとの事らしい。
冬夕もその言葉には同意するしかなかった。
「上がったら何か美味しいものでも食べましょうか」
「おう、そうするか、村にも美味いもんが増えたしな」
「それじゃもう少ししたら上がって村の食堂ね」
そんな任期終了間近の一日休息。
冬夕も自分の世界に戻っていったのは、美味しいものを食べてからだったらしい。
そんな一日休息によりオルライトもすっかり元気満タンになったという。
やはり休みを取るのは大切なのだ。




