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ミントの使い方

春も後半戦になり夏はすぐそこまで来ている。

オルライトの領主代行の仕事は秋までという事になっている。

そこからは仕事の結果次第という事になってくる。

何が起きるかはその日が来るまではわからないという事である。


「あら、その葉っぱって何かしら」


「オルライト様、これはミントですよ、ハーブの一種ですね」


「ハーブ、何か使えたりしないものなのかしら」


エルフが持っていたのはミントの葉。


いろいろ使えるものではあるが、増えるのが早いため定期的に摘み取っているという。


「そういえばミントってエキスを使っていろいろ味付けが出来るって言ってたわね」


「エキスですか?そのエキスでお菓子とかを作るとかですかね」


「ええ、ミントアイスとか、お茶に入れてミントティーとかそういうの」


「なるほど、なら試しにやってみますか」


「あら、いいわね、ならミントティーでも作ってみようかしら」


とりあえずエキスを抽出する技術はあるようではある。

紅茶の茶葉もあるので、それを使ってミントティーを作ろうという事に。


他にもいろいろ試してみる事にするようだ。


「とりあえずこんなものという事でいいのかしら」


「はい、このミントエキスを紅茶に入れてみてと」


「うん、確かにミントティーね、このスーッと抜けていく感じがミントらしいわ」


「ミントはやはりこの清涼感があってこそですね」


「うん、でもミントってそのままよりエキスを抽出した方が美味しいわ」


ミントに関してはエキスを抽出した方が美味しいと感じる。

とはいえミントを使ったアイスなんかはこの先の夏には美味しくなりそうだ。


ミントはエキスを抽出して味や香り付けに使う、それが美味しい使い方である。


「それにしてもミントティーもいいものね」


「でもミントってあっという間に育つんですよ、なので菜園の手入れも大変なんです」


「そんなに育つのが早いの?ミントって凄いのね」


「とはいえミント自体は味付けや香り付けには便利そうですね」


「この清涼感はミントじゃないと味わえないわよね」


そんなミントの葉はエルフでもこまめに手入れをしないとあっという間に増えるという。

だからこそミントは厄介な植物という認識も持っているとか。


それでもミントティーはエルフも好きなようである。


「とりあえずこのミントの葉はもらっていっていいかしら」


「葉で持っていくより、エキスを持っていった方がいいかと思います」


「それもそうね、ならエキスを抽出してくれるかしら」


「はい、ではちょっと待っていてくださいね」


「ミントのエキス、いろいろ使えそうね」


エルフにミントのエキスを抽出してもらい、それを持って菓子屋に持っていく。

そこでミントアイスでも作ってもらおうという事になる。


早速菓子屋に持ち込むわけだが。


「というわけなの、作ってもらえるかしら」


「なるほど、ミントアイスですか、分かりました、やってみます」


「すぐに作れたりするのかしら、氷とかはあるのよね?」


「はい、なのですぐにでも作ってきます」


「とりあえず待たせてもらうわね」


少し待っているとミントアイスの試作品が運ばれてくる。

冷凍庫はあるものの、すぐに食べるとなるとそれでは時間がかかる。


それとは別の作り方で作ったのが試作品という事らしい。


「あっ、出来たのね、ミントのいい香りがするわ」


「はい、とりあえずミントのエキスを使って作ったので、味見を頼めますか」


「ええ、それじゃいただくわね」


「はい、味は問題ないはずですよ」


「うん、これは確かに美味しいわね、ミントの香りとピリッとした感じがミルクに合ってる」


ミントアイスの試作品はとりあえずは好評の様子。

夏には美味しいと感じるものが出来たようだ。


ミント自体はエルフからたくさん譲ってもらえるので、困る事はなさそうだ。


「それにしても機械を導入してから様々なお菓子は作れるようになったのね」


「はい、保存も出来るので何かと便利ではありますね」


「お菓子作りも何かと捗っていそうではあるわね」


「そうですね、菓子屋としては保存が効くというのは大きいですから」


「でも氷菓子とかアイスクリームみたいなのは冷凍庫あってこそよね」


マテリアルハンドから購入した機械類で保存は確実に効くようになった。

それもあり冷やした状態で提供するお菓子なんかも売れているという。


それは確実に商品のバリエーションを増やしたのだとか。


「とりあえずミントアイスは美味しく出来てよかったわ」


「ミントを使ったお菓子は他にも考えてみたいんですが、いいですか?」


「それは構わないわよ、エルフに言えばミントのエキスを作ってもらえるから」


「分かりました、ではいろいろ試してみますね」


「試作品は味見させてよね」


試作品の味見がしたいというのはオルライトらしさか。

そんなミント味のお菓子はここから増えていきそうだ。


ミントの美味しさはお菓子との相性もいいという事なのだろうから。


「とりあえずミントの新製品期待してるわね」


「はい、お任せください」


「思わぬ形でミントが役に立ちそうだわ」


エルフが育てているミントの使い方。

村に移住してきた人が興した菓子屋からミント味のお菓子が生まれる事に。


ミントの清涼感は夏には美味しくなりそうだ。


ミントはその香りを楽しむ事も大切なのだ。

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