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サラセニア火山隊長はおまんじゅうが食べたい!  作者: かぐわしきかものはしのいるほどうにて
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サラセニア火山隊長のシークレットと「しとろんろん」のシークレットはとてもじゃないが比べ物になりません!


 はいどうも、『サラ……たい!』略して『サラカザ』読者の皆さま、たいへん長らくお待たせいたしました。お久しぶりです、語り部こと「かぐわしきかものはしのいるほどうにて」でございます。かぐわちゃんとでもお呼びいただければまじで幸い寄りの幸いにてございますです、ええ。


 さて、サラセニア火山隊長のお話でございますが、じつは先日、ひょんなことから我らが町の世界水準での評価、グレート・ディスタンス・ポイントが中の下の下の最上位というまずまずのランクまでたまたまアップいたしまして、なんやらわからんのですがこれに我らがサラセニア火山隊長が大きく貢献したとかしてないとかいうんで彼女の好感度も3%上昇、ともないまして免疫力とマジックポイントも数百アップしたとかしてないとかで……、しかしその肝心の数百の単位まではどいつもこいつも知らないようで、しかもそもそもの話でございますが我らがサラセニア火山隊長はもともと免疫力もマジックポイントもその数値はトップシークレット寄りのシークレットであって、たしかなことといえば、たしかな数値が記されているらしいという非公式寄りの絵日記のような文書が保管庫にて圧縮保存されているらしいといった伝聞がたしかに存在するってことのみなのでございます。


 さて、そんなサラセニア火山隊長がなにやらウキウキ気分で鼻歌を歌いながらドリンクスタンドの受付でサーフィンを楽しんでいるところへ、レモンの妖精を自称する「しとろんろん」が通りかかります。

「あ、いけない」

 サラセニア火山隊長は慌てて両手のドリンクを隠しますがときすでに遅し。彼女のタピオカドリンクがおしゃれなハットに完全に押し込まれる前に、ドリンクに混入していたレモングラスが、世にも恐ろしく面倒くさいしとろんろんめの目に止まってしまったのでございます。

「に……、に……、ニいいいいいいいいいいいいいいイイィぃいイイイっセモノぅおおおおおおっ!」

 こりゃあ困った、しとろんろん大騒ぎ。もうこやつの芸はこれしかないのかと言われるほどのいつも通り加減での大騒ぎが始まってしまいました。こりゃおしまいだ。


 そんなわけで、お話が進まなくなりそうなので今日はこのくらいで締めたいなと思ったんですが、サラセニア火山隊長が機転を利かせてなにやらしとろんろんをなだめるためのプレゼントを取り出したので、もう少しお話を続けましょうかね。やれやれ。

「しとろんろん、これをあげるから、ご機嫌を直しておくれ」

 そう言って我らがサラセニア火山隊長がとりいだしたるは……ああ、こりゃもうダメだ……なんと、レモングラスではなくて、本物の正真正銘シチリア産レモンとカリフォルニア産レモンじゃございませんか。

 もちろんしとろんろんは大人しくなりました。でも、こりゃいくらなんでもかわいそうだ。やっこさん、今度は目に大量の涙を浮かべたまま一言もしゃべらなくなり、我らがサラセニア火山隊長からの麗しきプレゼントを受け取らずに、とぼとぼと帰っていったのでございます。

 それもそのはず、しとろんろんがレモングラスを見ると真っ青になって「ニセモノォ!」と怒り狂うっていう設定的性質があるというのはみなさんご存知のとおりなんでございますが、じつはこのしとろんろん、本物のレモンには非常に弱いんでございます。なぜかって、その秘密は彼のほんとうの学名を知るとたちまちたちどころにわかってしまうのですが……、その学名、ずばりこれなんです、「オディール・シトロンニウス・カンキツモドキ」。……そりゃあね、彼の複合感情も疼きますよ、ええ。





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