モノローグ・サラサ1
私はサラサ。
実家は代々レスタの町の商人の家柄で、私は一人娘なので、父親の後を継いでお店を切り盛りしている。
私には変な友人がいる。名前はケイゴオクダ。
最初彼が来たときは、何者かと思ったわ。何せ言葉が話せないくせに、文字が書けるんですもの。色々面倒を見てあげたわ。
彼にはポーションを作ったり、畜産、農業の技術があって、非常に高品質な品物を私のお店に卸してもらっている。
ポーションを調合できる者は貴重で、この町には数人しかいない。ケイゴには本当に助かっている。
鶏やその卵がまた絶品で、滋養強壮の効果まであると言われているわ。
お店に並ぶと飛ぶように売れていくので、本当にもっと生産できないのかしら?
うちのお店の使用人を貸すからもっと大々的に生産するように勧めたことがあったのだけれど、彼にはやんわりと断られた。
本当に欲がないのね。
彼には変な癖があって、コカトリスの毒腺で作った毒を舐めたのよ、信じられないわ!
案の定彼は倒れて、あの時は本当に大変だったんだから!
ケイゴとマルゴの関係は本当に憧れる。会話は通じないけどあの二人本当に似たもの同士なの。
私の両親はいいところのお坊っちゃんと結婚をするように迫ってくるけど、実は私好きな人がいたりする。誰かは秘密だけど、本当に不器用だけど良い人なの。
彼は全然気がついてくれないけれど、きっといつか振り向かせてみせるわ。




