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【書籍化・コミカライズ化】商社マンの異世界サバイバル ~絶対人とはつるまねえ~  作者: 餡乃雲(あんのうん)


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k-508

 パニックヒュドラワームにとりつこうとした俺たちだったが、当然ながら敵も無抵抗というわけにはいかなかった。



 敵はハエを払うかのように巨大な塔みたいな首を使っての噛みつき攻撃や薙ぎ払い、ブレス攻撃で迎撃しようとしてきた。


 でもそれは想定内。


 弩級バリスタ部隊と投石カタパルト部隊が派手にパニックヒュドラワーム正面に総攻撃を開始し、注意を引いてくれた。


 加えてシルベストさんの背に乗る俺は、敵の注意を引かないよう、奥の手を使うことにした。


 それはカメレオン型テイムモンスターのメレンゲが新しく取得したスキル【ステルスフィールド】。メレンゲを中心とした半径数メートルを保護色の薄い幕で覆い、敵の目を欺くというスキルである。


 それらの甲斐あってか、俺たちは無事パニックヒュドラワームの裏側に回り込み、なだらかな丘のようになっている背中側に着地することができたのだった。



 パニックヒュドラワームの背中は高度にして100メートル以上あるにもかかわらず、誰が見ても絶対に吸い込んではいけないとわかる、ピンクとも赤ともつかない色の瘴気で視界が塗りつぶされていた。


 二重三重にもブレス対策をしてきていなければ、数分ともたずに発狂していたことだろう。


 パニックヒュドラワーム側での指示が出しやすいよう、5番の真ん中の首を担当することになった俺は体を低くし、ホワイトさんの合図を待った。バラバラに首に攻撃しても、むやみやたらに体液をまき散らし、新たなパニックワームを生み出すだけになってしまうため、一斉に攻撃しないといけない。


 取り巻きのパニックワームたちも、流石に100メートル以上あるパニックヒュドラワームの背中に登って来るということはなかった。


 パニックヒュドラワームの首が俺たちに気づき攻撃を仕掛けてこないように、弩級バリスタ部隊と投石カタパルト部隊の陽動だけでなく、空を飛べるビードラ、アッシュ、シルベストさんたちが、首のまわりを飛び回り注意を引いてくれていた。



 俺はメレンゲの【ステルスフィールド】をそのまま維持しつつその場に伏せ、5番首のメンバーとともにホワイトさんの合図をひたすら待った。


 そして待つこと数十秒、空中にひたすら眩しい閃光がほとばしった。ホワイトさんの指示でユリナさんが一際強力な閃光弾を放ったのだ。全員一斉攻撃の合図だ。


「全員、首を切り落とせ!!!」


 メレンゲに【暗幕ステルスフィールド】を解除させた俺は、とりついていた5番首(中央首)のメンバーたちと一緒に首の切断にとりかかった。

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