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【書籍化・コミカライズ化】商社マンの異世界サバイバル ~絶対人とはつるまねえ~  作者: 餡乃雲(あんのうん)


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k-459

 うねうねと蛇のように曲がりくねった白亜の大階段を上り、ゼラリオン教特有のアーチシンボルをいくつも潜り抜けた後、ようやく神殿の正門にたどり着くことができる。



 いつもなら参拝客でごった返しているそうなのだが、今日この日に限っては人っ子一人いない。


 ただし、油断は禁物だ。


 神殿を警備する大半の神兵たちも、今頃兵舎にこもり祈りを捧げていることだろうとは思うが、神殿の警備をまったくしていないだろうと考えるのは、あまりに楽観的にすぎるというものだ。



 隠遁粉ハインディングパウダーを被って見つかりにくくなっているとはいえ、ここは敵の総本山。慎重に行かないといけない。



 俺たちは身を低く、暗褐色のマントで身を隠して蛇行する白亜の階段を敵の気配に気を付けながら上った。



 すると案の定、正門の前に神兵が二人、目を光らせているのが遠くから見えた。



 だが今のところまだ、作戦プランFにおける想定の範囲内である。



 そして幸い、まだこちらの姿は見つかっていない。



 俺は作戦通りにホワイトさんパーティの斥候スカウトココリさんにメレンゲを預けると、彼女は林の中に飛び込んでいった。



 作戦としては、ココリさんがメレンゲを林の中から解き放った後、メレンゲが少し離れた場所でデコイの爆竹(衝撃で爆発するタイプ)を鳴らして神兵を引き付ける。


 その隙に残りのメンバーが神殿内に侵入するというものだ。(メレンゲはココリさんが回収)

 


 メレンゲと視覚共有していた俺は、林から飛び出たの感知。


 視覚共有スキルでつながっていることで、ある程度メレンゲに遠くからでも命令を伝えることができる。(あくまで動くのはメレンゲの意思だけど)


 保護色スキルの発動を命令しつつ、神兵たちとは明後日の方向に行くように指示。


 頃合いの奥まった場所で、クルミがでかくなったような木の実に衝撃に反応して爆発する爆薬を少量詰めた爆竹を背中から長い舌を使って下ろし、舌打ちスキルで衝撃を加えてみた。



 すると、共有していないはずの俺の耳にも乾いたパン! という音がかすかに聞こえた。


 実際に自分の耳で聞こえたということだ。


 俺たちは姿勢を低くし神兵たちの様子を注意深く観察した。



 すると音を不信に思ったのか、神兵二人がメレンゲのいる方に向かったのが見えたのだった。

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