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鬼気迫る表情で俺に詰め寄るホワイトさん。
俺のテイミングスキルがレベル4になっていることを知った彼は、俺にメレメレをテイミングするよう勧めてきたのだ。
ホワイトさんの枠はもう手一杯なのだそうで、このままではメレメレを手放すことになるが、それでは忍びない!! と涙ながらに訴えてきたのだった。
知らねーよ。
てか他のメンバーでも良いのでは? とも思ったけど、大抵はヴォルフスザーン領お馴染みのブルーウルフたちを従魔にしていて、テイミングスキルレベルも1ということで枠がなかったのだ。
……まあ、わかりましたよ。俺もそういう変化球的なモンスターがあっても良いと思うし。
ということで儀式に突入。
秘術の触媒には隠遁粉とメレメレの舌を乾燥させたものを混ぜたインクで描いた魔法陣が必要とのこと。
色々とやった結果(変な契約の呪文とか唱えさせられた)、無事契約が完了した。
メレメレはまだ孵化前の卵だったのでビードラの時に使った孵化器に収め、同じ爬虫類でもあるビードラのテイムホテルに突っ込んでおいた。(たぶんここが一番安全だ)
無事孵ってくれよ。
……
その後俺たちは、メレメレ以外にも雪男のようなモンスター【スノーエイプ】を撃退したり、何度も襲い来るブリザードをやりすごしたりして、ようやく聖都ゼリアに到着したのだった。
聖都の門衛とは聖教国語が堪能な間者2人が交渉した。
俺たちはあらかじめ練習しておいた聖教国語とゼラリオン教の信徒の証であるお祈りの作法を見せ、門衛を欺くことに成功した。
常闇の日は明日なので、一日前に到着したことになる。
俺たちは目立たぬよう無難なところで、聖都で下から二番目の安宿に泊まることにしたのだった。




