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【書籍化・コミカライズ化】商社マンの異世界サバイバル ~絶対人とはつるまねえ~  作者: 餡乃雲(あんのうん)


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k-441

 殺人魚の縄張りを何とか抜けた俺たちは、船をさらに北上させた。



 ただ直線的に目的地に到達できるというわけではなく、魔の何ちゃら地帯的な場所がいくつもあるというのはシーナさんの言だ。


 海竜シーサーペントの巣もそのうちの一つ。


 ビードラやターニャと海竜のバトルを見てみたい気もしなくもないけど、それはまたの機会にしておこう。



 基本聖教国のある北を目指しているんだけど、右へ左へとぐにゃぐにゃ曲がりつつ、割と複雑な航路をとっている。



 そして船は今、【魔の超台風地帯ハイパーサイクロン・ベルト】なる海域の迂回路に入ったところ。


 超巨大な竜巻が放電を伴いながら突如として発生している様子が、遠目にもみてとれる。


 あんなものに巻き込まれたら、一撃で木っ端微塵に違いない。



「さて、竜巻見酒とでも洒落込みますか」



 そんな言葉があるのかはわからないけど、俺はそんな世界の神秘に想いを馳せつつ、秘蔵の大吟醸を銀杯でぐいっといく。


 うん、五臓六腑が温まる感じ、悪くない。



 そういえば、バーデンさんが「随分揺れない船だな」と言っていたけど、精霊樹の素材自体に船体の姿勢を安定させる効果があるらしい。



 形を自在に変えることができるのが関係しているっぽく、今の所船酔いになることもない。


 実に快適な船旅である。



 戦いがひと段落したら、精霊樹の船をもっと豪華客船みたいにして、ユリナさんと世界一周旅行にでも出かけたいな。



 バーデンさん曰く行程は順調で、【常闇の日】にはよほどのことがなければ間に合うだろうとのことだったし、あとは教皇との因縁を全て片付けてさっさと家族団らんしたいな。



 そんなことを考えていたら、突如振動が船体を襲った。


 慌てて海面に視線を落とすと、船の下に巨大な影が見えたのだった。



 どうやら「よほどのこと」が起こってしまったらしい。

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