表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍化・コミカライズ化】商社マンの異世界サバイバル ~絶対人とはつるまねえ~  作者: 餡乃雲(あんのうん)


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

468/617

k-387

 サルナンに到着すると、褐色肌にターバンという格好の兵士たちが俺たちを逗留先の宿に案内すると言ってくれた。



 町に入ると目についたのは褐色の肌に目鼻立ちがはっきりとした人々の姿。レンガで組み上げられた建物と、カラフルな屋根のコントラストが美しい。


 褐色肌の女性たちが、瓶に広大なオアシスの水を汲みターバンの上に乗せて運んでいた。


 女性たちは皆日差しから肌を守るためか、男の視線を避けるためなのか顔や肌を布で隠していた。


 大通りを行くと遠くで巨大な煙突が煙を吐いていたので、案内の兵士に何かと聞いたらレンガの工場だと言っていた。


 他にも特殊シルクの工場の煙突や大通り沿いに開かれた市場、各国の商人たちが作った商館群が見えた。


 ちょっと歩いてみただけでこれだ。これからの探索が楽しみだ。



 そんなふうに思っていると、逗留先の宿に到着。これは宿というよりアラビア風の大豪邸だな。



 兵士がラフィット様からの伝言です! と言って手渡してきた手紙には「今日のところはゆっくりと旅の疲れを癒したまえ! 明日我が家で歓迎の宴を開かせてもらうよ! チャオ!」と書かれていた。


 相変わらず陽気な人だ。どうやらラフィットさんは仕事やなんやらで今手が離せないそうだ。



 道中色々あって疲れていたので、こちらの言葉を喋れない俺は、兵士さんに「お言葉に甘えて休ませてもらいます」とジェスチャーで伝えたのだった。



 ◆



 豪邸の中には天蓋付きのベッドのある部屋が用意されていた。夫婦一部屋、子供用の部屋まである。


 ターニャとアッシュがベッドにダイブして「お姫様!」と大はしゃぎだ。汚れるからやめなさい。


 料理人、使用人、マッサージ師もいるとのことで、金で飾り立てられた大理石の大浴場&サウナまであった。


 なんつー成金趣味だ。


 まあせっかくだし、砂と乾燥でジャリジャリになって乱れた体のコンディションを整えよう。



 それから俺は大理石の風呂に浸かることにした。


 手拭いは頭の上。ゆっくり湯気を含む綺麗な空気を吸ったり吐いたりして体を癒していく。


 ペットOKとのことだったので、アッシュ、マペット、ツッチーも一緒に風呂で汚れを落とすことにした。もちろん頭の上にはタオルON。


 ふう。


 かぽーんと鳴る風呂桶の音。大人しくできないアッシュはすぐに泳ごうとするので、俺が後ろから抱っこ。


 アッシュの三角のもふもふ耳がひくひくしていて可愛い。


 図体が大きすぎて風呂に入れなかったビードラがテイムホテルの中で不満げな声を出しているので、後で庭で体を洗ってやると約束。



 女風呂の方からターニャがアッシュを呼んでいるので、テイムホテル越しにアッシュを女風呂に送ってあげた。



 すると向こうで、アッシュと戯れる女性陣の声が響いてきた。楽しそうで何より。



 マルゴやジュノ、ホワイトさんたちも入ってきて、一緒に風呂に浸かった。彼らも糸のように目を細めて気持ちよさそうにしていたよ。



 それからサウナ&水風呂、マッサージ師のゴッドハンドで体を整える。最高だ。


 さらに料理人が作った美味しいインド風料理と酒のフルコースが俺たちを待っている。


 至れり尽くせりとはこのことだな。



 満腹状態で天蓋付きのベッドにダイブした俺は、すぐに夢の中に落ちたのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ