表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍化・コミカライズ化】商社マンの異世界サバイバル ~絶対人とはつるまねえ~  作者: 餡乃雲(あんのうん)


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

449/617

k-368

 それからモンスター闘技場の準備は進んだ。



 ツッチーの掘削スキルで建設現場で温泉を掘り当てることができた。泉質は植物由来の美肌の湯としても知られるモール温泉だった。


 今から露天風呂の完成が待ち遠しい。



 闘技場やその周辺施設を運営するには大量のスタッフが必要なので募集をかけた。


 だが人口が増えているはずなのに人出は足りておらず、より高い賃金で募集をかけなければ人がこない状況になっていた。


 猫の手も借りたい状況に俺が個人的に運営している孤児院 “子狼の里” からも年長組を引っ張って短時間のパートタイムで働いてもらうことにした。


 新たな職業創出。物価と賃金が両方上がる、良いインフレ。好景気の循環が始まっていた。



 ◆



 魔王やらなんやらに狙われているのにこんなことしている場合か? という声が聞こえてきそうだが、舐めてもらっちゃ困る。


 魔王だか何か知らんが、ハイランデル王国との戦争を見ても明らかな通り、あくまで戦いは国と国によるものだ。


 ターニャ個人の能力はもちろん大切だが、それだけで勝てるほど甘くはない。


 とどのつまり、戦争はお金=国力がある方が勝つのが世の常なのだ。


 お金があれば兵士を雇うことも武器を買うこともできるし、諜報戦を有利に運ぶこともできる。


 なんだったら莫大なお金をかければターニャやアッシュの育成をもっと効率的に行うことだってできてしまう。


 つまり思いつきで遊んでいるだけにしか見えないことが、好景気を生み出し、経済発展をもたらすのであれば、これほど敵に対する有効打となることはないのである。



 つまり俺は、一見のんべんだらりと人生を謳歌するふりをしながら、虎視眈々と敵に対する痛烈な一手を打っている最中ということになる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ