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魔木人形は何を食うのかな? と思っていたら、水と日光を浴びればいいみたいだった。一応植物だからかな? 葉っぱないから光合成できないんじゃ……。
すると魔木人形は馬車幌上に寝っ転がり全身から葉っぱを伸ばして日光浴をしていた。水は雨で水浴びすればいいらしい。
酸素を出し食料を必要としないなんて、なんともエコなことだ。
そして魔木人形にマペットと名前を付けてあげたら、不思議な踊りをして喜びを表現していたよ。(魔木とパペットのもじり)
さらに魂魄レベルを上げるのに魔竜晶をどうにかして吸収させようと、砕いたものを水筒に入れて水浴びをさせてみた。
すると魂魄レベルが2に上がったので、水と一緒に吸収できるということが解った。
何だか生物学者にでもなった気分だ。事実モンスターの生体研究をしていることには変わりないんだろうけども。
そしてマペットは、魂魄レベルアップの恩恵でテイムホテルLv1を覚えたのだった。
そんなこんなの珍道中を行く俺たちの目の前に、北の大山脈から流れる大河の本流沿いに聳え立つ、王都ラースティンの王城の威容が現れたのだった。
しばらく行くと、俺たちを道案内するようゲルニカ陛下から申し付かったジュノたち先遣部隊が、王都へ続く街道沿いに待機していた。
ジュノが無事でよかったよ。
王都到着報告の伝書バトと一緒に、ジュノは無事だとエルザにも手紙に書いて伝えてやらなきゃだな。
ジュノたちと軽く挨拶した俺は、彼らの案内で王都ラースティンに入り、王城にいる目力の強いオッサン、もといゲルニカ陛下に挨拶することにしたのだった。




