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【書籍化・コミカライズ化】商社マンの異世界サバイバル ~絶対人とはつるまねえ~  作者: 餡乃雲(あんのうん)


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 俺にとっては、夜に友人たちとしっぽり飲んだりダベったりすることは大切なことなので、どんなに忙しくても毎日の宴会は続けていた。


 仕事と休みのオンオフを区別するのが、仕事をする上で最も大切なことだと思うからだ。



 そしてその夜も、家の庭で身内だけのささやかなパーティを開いていた。


 俺は、酒とウニや魚、ホタルイカを使った創作料理の数々に舌鼓を打ち羽を伸ばしていた。



 深く呼吸した俺は、これがあるから息切れしないで済むと実感。



 今日の宴会には久しぶりにエルザも参加してくれていた。



 宿屋の開店準備でずっと忙しくしていたエルザだったけど、従業員を雇い、最近少しは余裕が出てきたみたいだ。


 それでもイトシノユリナの人口の伸びは順調で、旅人や冒険者の利用客で宿屋はてんやわんやなんだとか。景気が良いようで何よりだ。



 さてさて、本日の宴会も終盤。


 ホワイトさんのハトモンスター【クルルボ】を使った宴会芸が盛り上がりを見せ、全員完全に出来上がった頃。



 空から別のクルルボが飛来した。



 飛来したクルルボをよく見ると、足にヴォルフスザーン男爵家の電文を示す蒼色の布が巻かれていた。



 胡散臭い素人マジシャンのような宴会芸を中止したホワイトさんは、肩にとまったクルルボの足から手紙を取り外すと、それまでの浮かれ顔から急に真剣な表情に。



 どうやら、クルルボを預けていたジュノから連絡が来たようだ。



 エルザがジュノからの手紙と聞き、すぐにでも読みたいような読みたくないような何とも言えない表情をしながら手をモジモジさせている。



 サラサが「業務連絡なんだから、まずは上司のケイゴが読んで」とジェスチャーつきで促した。



 そりゃそうか。



 それからホワイトさんからランカスタ語で書かれた手紙を受け取った俺は、鑑定を使って読み始めたのだった。

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