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【書籍化・コミカライズ化】商社マンの異世界サバイバル ~絶対人とはつるまねえ~  作者: 餡乃雲(あんのうん)


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k-313

 夕暮れ時、マルゴとサラサがツッチーを返しにやってきた。


 試しにテイムホテルを開くと、中に鉄鉱石と土砂がびっしり入っていた。


 テイムホテルの中に手を突っ込み取り出したいものを念じれば、鉄鉱石と土砂を別々に取り出すことができたので、マルゴたちの工業区の倉庫で鉄鉱石を全部出した。


 土砂は土砂で盛り土や整地に使えるので、土木作業班に渡したら喜んでいたよ。


 掘削作業でも経験値は入るようで、ツッチーのレベルが上がっていた。



 土木作業員として優秀なツッチーだけど、貴重な戦闘要員でもある。


 いざという時のために戦闘訓練もさせておきたい。



 ということでツッチーの1週間のスケジュールは掘削作業3日、戦闘訓練3日、休み1日にすることにしたのだった。



(ダビ〇タみたいに坂路調教しすぎで疲労骨折みたいなことになってもいけないので一日は休みに。ターニャたちも休みは週1日)




 夜も深まってきたところで、なぜか毎日開かれているホームパーティで友人たちと飯を食いつつ適当にダベって過ごしたのだった。



 ◇



 次の日、教典の写本が終わったことを知ったシエラさんが、「この町のゼラリオン教の教会をどうにかするべき」みたいなことを言ってきた。


 俺は基本的には無神論者で、身も心も捧げて信仰するみたいな気持ちはない。強いて言えば、神社でのお参りだけは毎年欠かさないので、日本的な八百万の神々を信じているといえばそうなのかもしれないが……。



 グラシエス様に関しても、「実際に竜の牙で恩恵を受けているから祭壇にお供えものでもしてもいいかなあ……」という程度でしかなく。(神棚作ってのお供えとお祈りはちゃんとやっている)



 できれば宗教間のいざこざに首を突っ込みたくないというのが正直なところだ。



 ゼラリオン教はランカスタ国中で信仰されているらしく、むしろ何か領的にマズいことにならないかの方が心配だ。



 ただシエラさん曰く、グラシエス教の敵であるゼラリオン教は勇者の敵であり魔王の手先。人々に不幸をまき散らす、邪教の類だと言っている。


 また、そんなに信じられないなら新しく取得した “竜神の聖光” シスターにかけてみるといい。それで浄化されるようなら、邪であることの証拠になる、とまで言われた。



 シャーロットさんは一応よくやってくれているように思うし(確かに例の “アレ” はどうかと思うけど)、シエラさんの言い分は正直半信半疑だ。



 竜神の聖光は善なる者には癒しを与えるだけだと鑑定結果に書いてあったので、試しにビードラにかけてみたら、気持ち良さそうに目を細めてクルゥと喉を鳴らすだけだった。



 まあ、これならシャーロットさんに試しても問題になることはないだろう。



 俺はシエラさんを伴って(一応ビードラとツッチーをテイムホテルに格納して)、シャーロットさんの教会に向かったのだった。

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