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【書籍化・コミカライズ化】商社マンの異世界サバイバル ~絶対人とはつるまねえ~  作者: 餡乃雲(あんのうん)


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「「「×〇〇△!!! ××△■◇◇△×!!!!!」」」



 案の定、マルゴとサラサ、ついでに猫耳副ギルド長のアイリスが目をひん剥いて唾を飛ばしてきた。


 もちろんツッチーの鉱脈探知&掘削スキルの件だ。



 さらに魂魄レベルアップすればもしかしたら別の金属も鉱脈探知できるかもと言ったらボルテージがさらに上がり、俺の唾被弾量が50CCから100CCに、飛距離も1.5倍に伸びてしまった。



 あんまり興奮すると酸欠になっちゃうよ?



 当のツッチーは、我関せずという感じで床に置いた魔竜晶を食べている。



 まあこれで町の財政が潤えば、住民の生活も良くなるには違いない。



 先ほど試しに庭の地面をツッチーに掘らせてみたら、もの凄い効率で突き進んでいった。テイムホテルの方に掘った土砂が格納されているのも確認済み。


 つまり掘削した際に出た金属も同時に格納されるということ。


 さらに実験的に自分から遠く離れた場所を掘らせてみたところ、同じようにテイムホテルに土砂が溜まっていった。


 テイムホテルにツッチーを格納すれば、一瞬でこちらの手元に引き寄せることもできるので迷子になることもない。


 便利なスキルだ。



 ということで、俺はツッチーに例の鉱脈があった場所を掘削するよう指示し、マルゴとサラサにエサの魔竜晶と一緒にツッチーを預けたのだった。



 ◇



 俺は俺で書斎に籠り、タリフ翁から預かった教典の写本を進めることにした。


 “牙” に魔力を込めて、紙に文字を書いてみると、うっすらと蒼く発光するインクとは呼べない何かで文字が刻印されていった。


 魔力を流しつつの細かい作業は目・肩・腰にくるけど、俺は根気よく書くことにした。



 ◇



 竜の巫女に起きた奇跡をここに記す。


 その黒髪の巫女は、力ある者だった。


 町に押し寄せるモンスター、邪教徒の波。凛とした様子の少女は竜の巫女と呼ばれていた。


 少女は風を自由自在に操り、空を駆け、敵を翻弄し、敵を切り伏せていった。


 少女はその小さな体に皆の期待を一身に背負い必至に戦った。



 しかし多勢に無勢。



 次々と倒れていく仲間たち。


 少女も敵の攻撃を受け瀕死の重傷を負ってしまった。



 だが少女の心は折れなかった。



 これから蹂躙される民のことを想い、剣を支えに必死に立ち上がった。



 少女は信仰する竜の神に民の守るよう祈った。



 その祈りは月と同じ色をした神竜へと届いた。



 神竜は瀕死の少女の元へ降り立ち、瀕死の少女に血を飲ませた。


 一命をとりとめたことを確認した神竜は、少女が守ろうとした民の生き残りに透明な魔力の盾を与え「逃げよ」と命じた。



 そして少女を抱えた神竜は、天高く月を目指して飛び去っていったのだった。



 ◇



 俺はこのような物語調の文章を書いていったのだった。



 そして最後にENDマークをクレジットをした瞬間、これまで書いた文字が発光を始めた。


『個体名:奥田圭吾は神竜グラシエスの加護(特殊)を取得し、それに伴い称号:運命人が発現しました』


『個体名:奥田圭吾はスキル、グラシエスシールドLv1を取得しました』


『個体名:奥田圭吾はスキル、竜神の聖光Lv1を取得しました』


『個体名:奥田圭吾はスキル、竜神の聖域Lv1を取得しました』




 スキル取得通知がポップアップしたのだった。

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