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何か創作するときはノリと勢いが重要だ。
今この時をおいて素材を最高の作品に仕上げられる時はないという確信が、俺の中にはあった。
俺は勢いのまま獣竜鉄とベヒーモスの皮や鱗を加工し、ロングソードと鎧他防具の形に整形していった。
防具の型は自分の体に合わせて作った “関節稼働式木製マネキン” を使う。
装備を作ってマネキンに当てては、微調整を繰り返していく。
水を飲み、塩を舐めることも忘れない。倒れてここで中断しては台無しになってしまうからな。
さらにワンアイデア思いついた俺は、ベヒーモスの魔眼を乾燥させたものと一緒に剣の刀身を砥石で研磨もしてみた。
その結果、
【ベヒーモスソード:ベヒーモス素材の剣。魔獣竜の魔眼の石化錯乱効果を乗せた魔獣竜の咆哮の30%程度の出力のエネルギー波を射出可能。攻撃力241】
【ベヒーモスシールド:ベヒーモス素材の片手剣用の盾。“オーラ” とキーワードを唱えることで物理攻撃・魔法攻撃・状態異常攻撃をキャンセルする魔獣竜のオーラを15秒間展開できる。(クールタイム45秒)。通常時は物理攻撃耐性(中)、常時魔法攻撃耐性(中)、常時状態異常耐性(中)。防御力141】
【ベヒーモスアーマー:ベヒーモス素材の鎧。“オーラ” とキーワードを唱えることで物理攻撃・魔法攻撃・状態異常攻撃をキャンセルする魔獣竜のオーラを15秒間展開できる。(クールタイム45秒)。通常時は物理攻撃耐性(中)、常時魔法攻撃耐性(中)、常時状態異常耐性(中)。防御力196】
【ベヒーモスガントレット:ベヒーモス素材の篭手。“オーラ” とキーワードを唱えることで物理攻撃・魔法攻撃・状態異常攻撃をキャンセルする魔獣竜のオーラを15秒間展開できる。(クールタイム45秒)。通常時は物理攻撃耐性(中)、常時魔法攻撃耐性(中)、常時状態異常耐性(中)。防御力115】
【ベヒーモスグリーブ:ベヒーモス素材の具足。“オーラ” とキーワードを唱えることで物理攻撃・魔法攻撃・状態異常攻撃をキャンセルする魔獣竜のオーラを15秒間展開できる。(クールタイム45秒)。通常時は物理攻撃耐性(中)、常時魔法攻撃耐性(中)、常時状態異常耐性(中)。防御力116】
ができた。
『個体名:奥田圭吾は鍛冶Lv11を取得しました』
『個体名:奥田圭吾は鍛冶Lv12を取得しました』
『個体名:奥田圭吾は鍛冶Lv13を取得しました』
コボルトキングシリーズがトータルで攻撃力+87、防御力+230。ベヒーモスシリーズがトータルで攻撃力+241、防御力+568なのだから、その性能の違いがわかるというものだ。
特殊能力も武器がベヒーモスのビーム砲と魔眼を組み合わせたような技、防具が45秒のクールタイムはあるものの15秒の無敵時間があるようなベヒーモスらしい技となっている。
攻撃技は威力が欲しい時はグラシエスノヴァ、状態異常で攪乱したいときはベヒーモスみたいな使い分けができそうだし、防御技も何かと戦略の幅が広がるだろう。
そして何と言ってもデザインが秀逸で、まるでゲームに出てくる竜騎士のような格好良さに仕上がった。
これはいい。町のみんなに自慢したくてしょうがない。
ベヒーモス装備を鏡の前で装着した俺は、誰も見てないのを確認しつつこっそり剣をかかげ鏡の前でポージングをキメる俺であった。




