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【書籍化・コミカライズ化】商社マンの異世界サバイバル ~絶対人とはつるまねえ~  作者: 餡乃雲(あんのうん)


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 ターニャに声をかけられるまで、額に玉のような汗が浮かぶほど室温が上がっていることに気がつきもしなかった。



 いかんな。何かに没頭すると、すぐに周りが見えなくなるのは悪い癖だ。


 危うく熱中症になるところだった。


 念のため塩を舐めつつ湧き水の出る水属性ポットで、失った水分とナトリウムを補給する。


 鍛冶仕事にはこれが欠かせない。



 ターニャが誰か来たと言っていたが、たぶん宴会メンバーだろう。



 ……集中が切れてしまったな。まだアイデアがまとまりきれていない。



 汗も書いたし、冷たいエールでも飲みたい。


 今日はここまでだな。



 俺は炉の火を落とし皆を出迎えることにしたのだった。



 リビング(建物の中で一番広い居間)に行くと、サラサと猫獣人娘のアイリス、見知らぬ金髪お団子頭の眼鏡美人女性が立っていた。



 その若干怜悧な感じのする女性はメアリーさんと言い、サラサが俺の秘書兼メイドとして連れてきたそう。


 とある貴族様にお仕えした経験があるとか。



 サラサは商業ギルド長も兼任していて町の財政の責任者でもあるので、こんな人気のないところに引きこもったり、自由にフラフラいなくなるのがとても困っていると力説。



 ……。


 高まる女性陣からの無言の圧力プレッシャー。タラリ冷や汗。



 付き人など全力で拒否したいところだが(しかもメッチャ仕事できそう=ケツ叩かれそう)、いつも味方してくれるはずのジュノとマルゴはいないし、唯一の男性であるトクジュウさんはとっくの昔にキッチンに避難してしまった。



 そもそもジュノやマルゴが彼女たちに勝てた試しがない。



 そして最後にユリナさんの「お掃除やお片付けをしてくれると助かるわあ……」的な言葉が決め手となり、メアリーさんを受け入れざるを得なくなってしまった。



 一応基本は俺の自由を束縛しないこと! という条件をなんとかすべりこませることができたので、土俵際ギリギリで残ったというところだが、どうなることやら。



 朝起こしにくるとかマジで勘弁してほしい……。



 そこからさらにサラサとアイリスによる財政の話が始まり俺がゲンナリした表情になったところで、残りのメンツがやってきたのだった。

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