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【書籍化・コミカライズ化】商社マンの異世界サバイバル ~絶対人とはつるまねえ~  作者: 餡乃雲(あんのうん)


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 その間、重低音の地鳴りのような音が長いスパンで近づいてきているのが聞こえていた。



 どうやらベヒーモスはファイアーウォールなどものともせず、余裕しゃくしゃくでこちらに近づいてきているようだった。



 (だがこれでいい。油断している今がチャンスだ)



 不意に魔眼攻撃の肌が粟立つ感覚が止んだのでベヒーモスを見ると、邪悪な笑みを浮かべていた。



 (いまだ!)



 その瞬間、毒ビンが突如空間に現れ(たように感じただけ)、ベヒーモスの口に吸い込まれていった。



 だが毒ビンはベヒーモスの歯の間に挟まり、ガッチリ固定。



 もっとも、毒ビンのことにベヒーモスは気づいていない様子だ。



 プランB発動だ。



「ジュノ! ヒジン! 歯! 毒ビン!」



 俺の呼びかけで、事前の打ち合わせ通りファイターのヒジンさんの影にジュノが隠れる縦列隊形でベヒーモスに接敵。



 ジャンプ一番、ヒジンさんはベヒーモスの首筋を切りつけるために山なりに高く飛んだ。



 だがそれはフェイントで、本命はジュノの口に目掛けた直線的な刺突の軌道だった。



 ヒジンさんに気を取られたベヒーモスは魔眼をヒジンさんに向けて発動。


 それをモロに食らい滞空中に精神錯乱を起こしたヒジンさんはトリプルアクセル(……いや、あれはクワドロプルアクセルか?)の軌道を描きながら石化し地面に落下。



 だがヒジンさんの攻撃にしか注意を払っていなかったベヒーモスの口には、ジュノの剣が深々と突き刺さっていたのだった。



 毒ビンの割れる甲高い音。



 剣ごと毒ビンをベヒーモスの喉奥に押し込んだジュノは、巨体を蹴って素早く離れた。



 しばらくベヒーモスは何をされたのかわかっていない様子だったが、急に苦しみだしたかと思うと、ものの数十秒で動かなくなったのだった。

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