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新しい町は、王国地図南端ボーラシュ平野と書かれた中央部分から少し南にある、大河と小高い丘となだらかな傾斜が特徴の肥沃な土地に作ることにした。
丘の上に領主城を作り。
町は水や空気を汚す工業区とそれ以外に分け、公害が起こらないように配慮して。
上水と下水を分けて衛生的に。(ウンコ臭い町など真っ平御免)
丘の上に領主城を作って、守りの本拠地に。
交通の便の良い大通りに商業区、商業ギルドを作り商売の中心地に。
商業ギルドで領の運営費を預かり管理、ギルド長と副長にある程度権限を与えて自動で町が回る仕組みを作って。
長距離移動用の馬車を数台レスタとの間を稼働させ。
商業区の近くには冒険者ギルドも併設させ、モンスターの素材を流通、町をモンスターから守って。
市壁もできれば石造りの頑丈なものをつくって……、等々。
そんな町の設計や運営に関わるアレコレを関係者のサラサ、マルゴ、ジュノ、アイリス(猫獣人でサラサの幼馴染、ライバル商人)の意見を聞きつつまとめていった。
そんな話合いの中で、エルザが宿屋を一度父親でレスタの町議員をやっているバラックさんに返し、新しい町で冒険者や旅人向けに宿屋兼料理屋を開くことにしたとのこと。
ジュノは新しい町で男爵軍の副将に就任予定なので、彼女のエルザが付いてくるのは当然っちゃ当然か。
土地は移住者が殆ど決まっていない今ならタダ同然で選びたい放題なので、エルザにも後で希望を聞かないといけないな。
タダ同然の土地と言えば、今レスタ、タイラント、王都ラースティンで移住希望者を「タダ同然で土地がもらえる!」を謳い文句に募集している。
これから発展しそうな町の土地をゲットできるというメリットがあってこそ、移住希望者も集まるというものだからな。
さて、大体決めなければいけないことは終わったかな? と思っていると、サラサが「そう言えば町の名前はどうするの?」的なことを言い出したのだった。




