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【書籍化・コミカライズ化】商社マンの異世界サバイバル ~絶対人とはつるまねえ~  作者: 餡乃雲(あんのうん)


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k-256

 前からボルガさんと打ち合わせで使っていた部屋に連行された俺、マルゴ、サラサ。


 そして、ギルド長のアランさんがサラサに何かを聞き始めた。



 会話の合間にチラチラ俺の方を見るアランさん。



 それからしばらくして急に「ウオオオオ!!」と叫びだしたかと思うと、俺の手からヤヴァイ毒とコボルトキング装備のことが書かれた紙を奪い取って目をギンギンにして読みだすアランさん。



 鑑定結果を読み終わったアランさんはギンギンになった目を俺に向け、シャツの襟を両手でつかんでグイングイン。



 頭がシェイクされる俺。



「アランさん、そのバックに毒ビン入ってるんで割れると全員死にますよ?」



 とりあえずもう一度軽いジョークと飛ばしてみたのだが。



 ズザザッ



 まるでモーゼが海を割るかのように人垣(4人)が割れ、全員口を押さえ真っ青になりながらフジツボのように壁際にへばりついてしまった。



 それから冗談であることを理解してもらうのにしばらく時間を要した後、全員からしこたま怒られたのだった。



 ◆



 それからボルガさんは馬車の中にあるコボルトキング装備と家にある毒の入った金庫を商人弟子たちにとってこさせ、応接室のテーブルに並べた。



 一緒に解毒ポーションも大量にテーブルの上に置かれているのは当然か。



 アランさん、ボルガさん、マルゴ、サラサの4人はテーブルに並んだ新作アイテムの品定めを始め、俺に「どのように作ったのか?」とか「実際に装備して素振りしてみろ」とか根掘り葉掘り注文を付けてきた。



 4人だけじゃない。



 応接室は職員さんが鑑定効果のあるルーペでアイテムを鑑定したり、見たことない商人たちがひっきりなしに部屋を出たり入ったりと大騒ぎになってしまった。




 最後にアランさんは、おもむろに俺の肩を掴むと。



「ゲルニカ×〇、バイエルン×〇、◆△〇◆!!」



 あまり聞きたくなかった単語を口にした彼は、俺を専用の豪華な馬車まで連行し、抵抗する間もなく乗せられてしまった。




 ここまで大騒ぎになってしまったら今更もう引っ込めることはできないだろうけど、最初から見せなきゃよかった……。



 もう後の祭りだけどな。

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